報道発表

日・アフガニスタン外相電話会談(アフガニスタンにおける邦人誘拐事件)

平成20年8月28日
  1. アフガニスタンにおける伊藤和也氏に係る誘拐事件に関し、28日午後2時20分(タジキスタン時間:同日午前10時20分)から、高村外務大臣とタジキスタン滞在中のスパンタ・アフガニスタン外務大臣が、約5分間にわたって電話会談を行った。
  2. 高村外務大臣から、(1)貴国政府には、26日の本件事件発生当初から、被害者の救出のために、我が国に対し積極的に御協力頂いたことを感謝する、(2)また、昨日(27日)、貴外相から自分(高村大臣)宛に、殺害された伊藤氏に関して心温まるメッセージ(注)が届けられたことにも感謝する、(3)日本政府としては、今般、伊藤和也氏殺害という最悪の事態になったことは誠に遺憾であり、強い怒りを覚える、(4)日本政府は、この機会に、誘拐や殺人という卑劣な犯罪行為、あらゆるテロリズムを断固非難し、テロとの闘いへの決意を新たにしているところである、(5)今後、御遺体の日本への移送等が考えられるところ、引き続き貴国政府の全面的な御協力を要請したく、貴大臣のお力添えを頂きたい、(6)また、今回の事件に関する情報の提供も含め、貴国で活動する邦人の安全確保に向け、引き続き貴国政府の協力を期待する、(7)国際社会は、尊い犠牲を払いながらアフガニスタンの平和と復興のための努力を継続しており、我が国としても、引き続き出来る限りの努力をしなければならないと改めて感じている、(8)引き続き貴大臣との間で頻繁に対話を実施し、貴国の安定と復興に協力していきたい、旨発言した。 
  3. これに対し、スパンタ・アフガニスタン外務大臣は、(1)アフガニスタン政府を代表しまた私個人として、貴大臣、日本政府及び日本国民に対し、我が国で発生した事態に心よりのお悔やみを申し上げたい、(2)アフガニスタン政府及び外務省として、遺体搬送のため考え得る全ての協力を行う用意があり、我が国で働く全ての日本人の安全の確保に努めたい、(3)今回の悲しい事態について、我々は日本の人々の心の痛みを共有している、(4)これに対する最大の回答は、両国の協力を促進し、テロリズムの発生を減らしてゆくことであり、両国間の歴史に新たな章を開くため今後とも協力を続けていきたい、(5)最後に、貴大臣より御遺族に対し、自分よりの心よりのお悔やみの念を御伝達いただきたい、旨発言した(これに対し高村大臣より、貴大臣のお言葉を必ず御遺族に伝達する旨発言した。)。

 

(注)27日、在アフガニスタン大使館を通じ、スパンタ・アフガニスタン外相から高村外相宛に、伊藤氏の殺害に関して概要次のメッセージが届けられた。

   「アフガニスタン国民のために人道支援活動を行っていた伊藤和也氏が、テロリストに殺害されたことを知り、深い悲しみを覚える。自分(「ス」外相)は、テロリストの残忍な行為を強く非難し、高村大臣閣下、御遺族並びに友好国日本の人々に対して深い同情と弔意を表したい。」

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