報道発表

グルジア情勢(ガルージン在京ロシア臨時代理大使からの説明)

平成20年8月27日
  1. 26日にロシアが南オセチア及びアブハジアの独立承認を決定したことの関連で、27日、ガルージン在京ロシア臨時代理大使が谷崎欧州局長を来訪し、本件問題に関する26日のメドヴェージェフ・ロシア大統領の演説及びロシア外務省の声明に基づき、要旨以下のとおりロシア側の立場を説明した。
  2. (1)今回、グルジアが、和平合意を事実上破棄して南オセチアへの侵略を行ったことを受け、南オセチア及びアブハジアの両大統領が独立を承認するようロシアに要請したことを踏まえ、また、ロシア議会が大統領に対して独立を承認するよう大統領に求めたことを受けて、独立を承認する決定を下した。ロシアは、世界各国が同様の決定を取るよう呼びかけており、これは簡単な選択ではないが、人々の生命を守るには他に選択肢はない。

    (2)ロシアは、これまで15年間に亘り、国際的な枠組みの中で、グルジアの領土一体性の下での問題解決を目指してきたが、今回の事態を受けて、南オセチア及びアブハジアは独立国家として自決することを通じて人々の安全を保障するしかないという事態まで追い込まれた。

  1. これに対し谷崎局長より、概要以下のとおり述べた。
  2. (1)ロシアによる南オセチア及びアブハジアの独立承認に関する我が国の立場については、本日の外務大臣談話にあるとおりである。すなわち、現在、平和的解決に向けた国際的努力が継続されている中で、ロシアが南オセチア及びアブハジアの独立を承認するという一方的な行動を取ったことは、このような国際社会の努力と相容れず、遺憾である。

    (2)重要なことは、地域の安定の確保であり、今回のロシアの決定は、そのような安定に資するものではない。

    (3)ロシアが国際社会において、責任ある立場から行動を取り、6原則のコミットメントを完全に果たすことを強く期待する。

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