【参考】
「第88豊進(ほうしん)丸」は、「池田水産(株)」(富山県入善町)所有の中型さけ・ます流し網漁船(173トン)。乗組員17名(全員日本人。ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に連行された船内に留め置かれていた。)。
2007年 6月 1日以降 ロシア側の臨検を受ける(カムチャツカ半島東方沖)
6月 3日 操業日誌の不実記載(漁獲したベニザケの一部をより安価なシロザケと記載)の嫌疑で拿捕
6月 5日 カムチャツカの港に到着
6月 7日 漁獲物の陸揚げ検査開始
6月26日 船長に対する刑事捜査の開始を決定
7月 6日 我が国が国際海洋法裁判所へ提訴
7月13日 ロシア側が船体及び乗組員釈放のための保証金2,500万ルーブル(約1億2,000万円)を提示
7月19日及び20日 国際海洋法裁判所における口頭弁論 (この中で、ロシア側は保証金額を2,200万ルーブル(約1億500万円)に減額修正)
8月 6日 国際海洋法裁判所の判決(下記2.参照)
(1) 船体及び乗組員の釈放のための合理的な保証金の額として1,000万ルーブル(約4,600万円:ロシア側当初提示額の4割)を認定した。
(2) ロシアに対し、(1)の保証金の支払いにより船体を早期に釈放すること、並びに、船長及び乗組員の無条件での帰国を認めることを命じた。
(3) 本事案については、保証金額の算定基準として船体価格を考慮すべきでないことも明確に判示した。