報道発表

日露外相電話会談

平成19年10月3日

 高村外務大臣は、10月3日午後7時より約15分間、ラヴロフ・ロシア外務大臣との間で、日露電話外相会談(当方の就任挨拶)を行ったところ、概要以下のとおり。

1.  冒頭、高村大臣から、就任の挨拶を行い、福田内閣においても、引き続きロシアとの関係を重視しており、対露政策は基本的に変わりない、ラヴロフ外務大臣と協力して「日露行動計画」に従って幅広い分野における関係を発展させていきたい旨述べた。高村大臣から、日露関係の強化はアジア太平洋地域の戦略環境の改善にも資するものであり、そのためにも領土問題の解決は不可欠であり、ラヴロフ大臣と互いに受入可能な解決策を見出す努力を続けていきたい旨述べた。また、高村大臣より、ロシアがこれまで以上にアジア太平洋地域で建設的な役割を果たすことを期待しており、「極東・東シベリア・イニシアティブ」についても、具体化に向け両国で積極的に協力していきたい旨述べた。

2.  これに対し、ラヴロフ外務大臣は、外務大臣就任への祝辞を述べた上で、概要次のとおり述べた。

 ロシア側としては、「日露行動計画」に基づき日露協力をあらゆる分野で発展させていきたい。極東・東シベリア地域における協力を含め、ハイリゲンダム及びシドニーにおいて日露両首脳が話し合った新たな分野における協力を実現させていかなければならない。日露間には、原子力、生態系保全、漁業等の分野における協力について多くの具体的な考えがある。また、北朝鮮の核問題を巡る協力に満足しており、他の国際問題・地域問題についても協力していきたい。

 平和条約問題については、ハイリゲンダム及びシドニーにおいて両首脳は多くの時間を割いて話し合った。プーチン大統領が強調しているとおり、ロシア側としてこの問題を凍結するつもりはなく、最終的に解決することを真に望んでいる。高村大臣との間で建設的な会談を行えることを期待している。

3.  さらに高村大臣から、10月下旬にラヴロフ大臣をお迎えして日露外相会談で首脳会談のフォローアップをしっかりと行いたい旨述べたのに対し、ラヴロフ大臣からも、自分も同じ考えである旨の発言があった。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る