
国際原子力機関(IAEA)調査団の松本外務大臣表敬
平成23年5月25日
- 本25日(水曜日)13時50分から約30分間,松本剛明外務大臣は,外務省において,IAEA調査団の表敬を受けました。
- 冒頭,松本外務大臣から,以下のとおり発言がありました。
(1)IAEA調査団の来日を歓迎。東京電力福島第一原発事故の発生は大変残念なことではあるが,貴調査団による客観的な調査は同事故への今後の対応に資するものである。日本政府及び外務省として,調査に全面的に協力していく。
(2)事故発生以来,我が国はIAEAと緊密に連携してきており,これまでのIAEAによる協力に感謝する。今後も原子力安全のあり方に関する議論における連携をはじめ,IAEAと引き続き協力し,我が国として国際社会に貢献していきたい。
(3)昨24日(火曜日),日本政府は,「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」を立ち上げたところである。同委員会は,政府からの独立性,情報の公開・透明性,事故発生それ自体から政府の取組までの包括性という3つの観点から調査・検証に取り組む予定である。
(4)このように,日本政府の責任において事故に関する調査・検証を進めていく中,貴調査団による調査が有用な成果を上げていただくことを期待している。我が方としても,高い透明性をもって国際社会と連携し,今後の原子力安全分野の強化に努めていきたい。
- マイク・ウェイトマンIAEA調査団団長(Mr. Michael Weightman)より,以下のとおり述べました。
(1)今回の災害で被害を被った人々,特に約2万5千人の死者・行方不明者や家を失うなどの直接的な被害を被った方々にお見舞い申し上げる。また,これほど大きな災害が発生したにもかかわらず,大変冷静に対応した日本の皆様に対し深い敬意を表する。
(2)事故に関して国際社会に情報提供を行い,安全規制の強化に取り組むことが重要であり,我々としても日本の教訓を基に国際的な原子力安全の強化に取り組んでいきたい。今回の訪問で調査団が得た情報を基に,本年6月のIAEA閣僚会議で議論することは世界の利益になる。
(3)これから実際に原発サイトを訪問し,さらに日本側関係者と議論を深めていきたい。引き続き日・IAEA間で連携していきたい。
- その後,原子力安全の強化に向けた取組等について意見交換が行われました。