報道発表

日独外相会談

平成23年4月2日
(写真)日独外相会談 (写真)日独外相会談




本2日(土曜日),松本剛明外務大臣は,午後7時00分から約1時間,訪日中のギド・ヴェスターヴェレ・ドイツ連邦共和国外相兼副首相(H.E. Dr. Guido Westerwelle, Federal Foreign Minister and Deputy Chancellor)と,外務省において会談したところ,概要以下のとおりです。

  1. 東日本大震災
     松本大臣より,ヴェスターヴェレ外相が,大震災に見舞われた我が国へのお見舞いと連帯の意を示すため訪日したことを心から歓迎する旨述べ,また,ドイツから,ヴルフ大統領,メルケル首相はじめ,多くの温かいメッセージを頂いたことに対する謝意を表明するとともに,緊急支援隊の派遣をはじめとする様々な支援に対する心からのお礼を述べました。また,松本大臣は,ドイツのプッツマイスター社製のポンプ車が,福島原発での原子炉冷却のために活躍していることに言及し,ドイツの高い技術が役立っていることを評価しました。
     更に,松本大臣からは,福島原発事故に関し,総力を挙げ事態収束に努力中であり,国際社会に最大限の透明性をもって説明を継続する考えを改めて伝えた上で,国際社会における冷静な対応を求めました。また,原子力発電の安全確保は日本だけでなく国際社会全体の問題であり,我が国としても,今回の経験を検証し,国際社会と共有する考えであり,原発の安全性向上に向けて貢献していきたいと考えていると述べました。
     これに対し,ヴェスターヴェレ外相より,日本の友人に対し心からのお見舞いと連帯の意を表するために訪日した,日本での大変な災害に心を痛めているが,日本国民が互いに助けあって,規律をもって前向きに立ち向かっていることを高く評価していると述べました。
     また,ヴェスターヴェレ外相より,ドイツにおいては,民間人の間でも義捐金などの支援についての関心が高く,ドイツの高い技術を用いた支援や,震災後の復興においても更なる支援を行う用意がある旨述べました。
  2. 日本とEUとの間のEPA,国際場裡における協力
     松本大臣より,震災後の復興を進めていく上でも,経済活動にとって重要な日本とEUとの間のEPAの交渉開始に向け前進することが重要であると述べ,本年の日EU定期首脳協議で交渉開始に合意すべく,ヴェスターヴェレ外相の引き続きの協力を得たいと述べました。これに対しヴェスターヴェレ外相より,日本とEUとの間のEPAの交渉開始について基本的に支持する趣旨の発言がありました。
     また,両外相は,国際社会における連携についても意見交換し,核軍縮・不拡散,安保理改革等の議題においても,今後とも緊密に連携していくことで一致しました。
     松本大臣より,本年は日独交流150周年であり,震災の中でも両国は緊密に連携してきている,二国間及び国際場裡での協力において,ドイツとの連携を引き続き深めていきたいと述べ,ヴェスターヴェレ外相からも,民主主義等の価値を共有するパートナーである日本との関係を引き続き深化させていきたいと述べました。
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