報道発表

日EU外相協議及びワーキング・ディナー

平成23年11月2日
(写真)日EU外相協議及びワーキング・ディナー-1 (写真)日EU外相協議及びワーキング・ディナー-2




 本2日(水曜日)午後6時35分から約2時間,飯倉公館において,玄葉光一郎外務大臣は,訪日中のキャサリン・アシュトン外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長(Baroness Catherine Asthon, the High Representative of the European Union for Foreign Affairs and Security Policy, Vice-President of the European Commission)と協議及びワーキング・ディナーを行ったところ,概要は以下のとおりです。なお,アシュトン上級代表は,11月3日(木曜日)には宮城県を訪問する予定です。

  1. 冒頭,玄葉外務大臣より,アシュトン上級代表の現職として2度目の来訪を歓迎し,震災に際しての欧州連合(EU)からのお見舞いと支援に謝意を述べた上で,3日の宮城県視察につき,帰国後,本格的に復興に向かう日本の実情を発信頂きたい旨述べました。これに対して,アシュトン上級代表より,この度の震災における日本人の対応に対する賞賛とともに,被災者から直に震災からの復興状況を聞くことで,EUとして更にどのような協力ができるのか考えたい旨の発言がありました。
  2. 玄葉大臣より,アシュトン上級代表が現地の状況に直に接することを通じて,EUの日本製品に対する輸入制限措置やEUからの観光客の訪日については合理的な判断をしてほしいと要望しました。
  3. 玄葉大臣より,高いレベルの経済連携を戦略的に追求するとの日本の立場は不変である,EUの関心事項についても鋭意努力しており,規制・制度改革については,野田総理の指示の下,行政刷新会議も使ってしっかり取り組んでいる,EUとの経済連携協定(EPA)及び政治協定も早期に交渉が開始できるよう,アシュトン上級代表にも更なる指導力を発揮していただきたいと述べました。これに対して,アシュトン上級代表より,現在行われている協議は,前向きな形で交渉につなげるための極めて重要なプロセスであるとしつつ,2つの協定交渉を成功させるため,外相同士を含めた双方の連絡を密にしていきたい旨の発言がありました。また,アシュトン上級代表より,欧州諸国産牛肉の早期輸入再開について提起があり,玄葉大臣からBSE対策開始から10年が経過した中で,対策全般について,最新の科学的知見に基づいて再評価を行うことが必要となっている旨述べました。
  4. その他,両大臣は,欧州経済危機,中東和平,アラブの春,拉致を含む北朝鮮の問題を始めとするグローバルな課題に対してグローバル・パートナーとして協力を一層強化すること,そのために事務レベルでの政策協議を更に活性化させていくことでも一致しました。
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