報道発表

ロシアにおける対日世論調査(結果概要)

平成22年7月28日

平成22年3月9日から19日,外務省は,現地民間調査機関会社に委託して,ロシアにおいて対日世論調査を行いました。ロシアにおける対日世論調査は,平成12年度,平成16年度に続いて実施したものとなります。結果概要は以下のとおりです(調査結果の信頼度は95%,誤差は±5%。前回は±4.1%)。

  1. 概観
    ●本件調査においては,対日関心が中程度以上あると回答した者が50%,全く関心がないとした回答が21%でした。
    ●日露関係については,90%の回答者が重要又は絶対に重要であると回答し,前回(89%)とほぼ同率でした。また,両国関係を良好又はとても良好と評価した者が73%と,前回(63%)より増加し,悪いと評価した者は15%でした(前回は8%)。関係を強化すべき分野としては外交・安保(31%),貿易・投資(23%),科学技術(23%)が上位を占めました。
    ●極東・東シベリア地域での両国間協力の現状については,49%の者が不十分なのでもっと協力すべきと回答しました。この数字は極東(サハリン州を除く)で59%と高くなっています。
    ●日本への信頼度については,41%の者が信頼できる,38%が信頼できないと回答しました。
    ●領土交渉については,76%が現在も四島の帰属について交渉が続いていることを知っていると回答(前回は67%),日露双方の立場を知っていると答えた者は47%(前回は38%)でした。また,第二次世界大戦後に両国間に平和条約が締結されていない事実については42%(前回33%)が知っている,56%(前回63%)が知らなかったと回答し,北方領土問題に対する認知度が上昇しました。この問題について,両国が相互に合意すべきと考える者は32%いる一方,53%が,四島は今後ともロシアに帰属すると考えています。
  2. その他
    ●日本への関心分野については「文化・芸術(31%)」,「科学技術(24%)」,「歴史(22%)」が上位を占め,文化・芸術面の中では,生活文化(43%),武道(22%),映画(14%),伝統・芸術(12%),ポップカルチャー(11%)に関心があるとの回答でした。
    ●訪日経験については,95%が訪日経験無しとし(訪日経験ありは2%),その理由については旅行代金の高さ(72%)を挙げる者が最も多くいました。
    ●日本人の良い側面として,「勤勉(68%)」,「伝統・文化を大切にする(41%)」,「協調的(28%)」が上位を占めました。
    ●主要国の中で最も親近感を持つ国については,フランス(21%)を挙げる者が最も多く,以下,独(16%),英(11%),米(10%),日本(8%)と続いています。
    ●ロシアにとって今後重要なパートナーとなる国については中国を挙げる者が最も多く(33%),日本を挙げる者は8%いました(仏と同じ4位)。
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