3月10日(火曜日)午後7時から午後9時30分にかけて、中曽根弘文外務大臣は、外務省賓客として訪日中のグリゴル・ヴァシャッゼ(H.E. Mr. Grigol VASHADZE)グルジア外務大臣と飯倉公館において会談及び夕食会を行ったところ、概要以下のとおりです。また、外相会談終了後に、「日・グルジア外相会談に関する共同プレス発表」(骨子、日本語仮訳、英文)が発出されました。
中曽根大臣より、訪日を歓迎するとともに、本年1月のトビリシにおける日本大使館の開設について言及し、昨年8月の南オセチアを巡る紛争後のグルジアの復興及び改革努力を引き続き支援していく我が国の方針を説明しました。これに対して、ヴァシャッゼ外相より、日本の支援に対する謝意が示されるとともに、今般の日本大使館開設を踏まえ、今後の両国関係の更なる強化が重要であるとの発言がありました。
(1) 両外相は、日・グルジア両国が政治・経済の両面にわたり大変良好な関係を維持していることを互いに高く評価しました。
(2) ヴァシャッゼ外相は、グルジアにおける経済改革努力につき説明するとともに、インフラ整備等で然るべく日本の協力を得たい旨述べました。
(3) また、ヴァシャッゼ外相が日本と文化、科学技術の分野でも協力していきたいと述べるとともに、両国外務省による定期的な政務協議の実施を提案し、中曽根大臣よりこれを歓迎しました。
(4) また、両外相は、「GUAM+日本」の枠組における対話の進展を評価し、今後の協力の継続を支持しました。
昨年8月の紛争後のグルジア情勢に関して、中曽根大臣より、グルジアの領土保全及び主権の原則に基づく平和的解決を支持する我が国の立場を改めて表明しました。これに対し、ヴァシャッゼ外相は、昨年10月のブリュッセルにおける支援国会合において日本が表明した最大2億ドルの支援に対する謝意を表すとともに、紛争当初からの日本の一貫した支持に改めて謝意を表しました。
中曽根大臣より、安保理改革問題に関する我が国の基本的立場を改めて説明し、ヴァシャッゼ外相より、日本の安保理常任理事国入りに対する支持が表明されました。両外相は、常任・非常任双方議席の拡大を含む改革の早期実現に向けて共に取り組んでいくことで一致しました。