人間の安全保障基金による「紛争後のリベリアにおけるコミュニティ再生」プロジェクト支援について
平成18年6月7日
- わが国政府および国連は、6月7日(水曜日)、国連開発計画(UNDP)、国連食糧農業機関(FAO)および世界食糧計画(WFP)がリベリア共和国において実施する「紛争後のリベリアにおけるコミュニティ再生」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、396万5,571ドル(約4億4,018万円)の支援を行うことを決定した。
- リベリアは、全人口の3分の1が居住地を追われ、社会インフラの破壊および農業の衰退をもたらした14年間にわたる武力紛争からの復興の最中にある。本プロジェクトは、コミュニティ・レベルで行われる復興活動の意思決定プロセスに住民の参加を促すことにより、コミュニティの生計の再建を支援することが目的である。主な活動は以下の通り。
(1)地域開発のニーズを把握するために各コミュニティにおける地域開発委員会の立ち上げと訓練を実施。
(2)技術指導による農業および鍛冶技術の向上。
(3)農業投入物の供与や労働集約的な仕事などの労働機会の創出を通じた地域経済の再活性化。
(4)学校、医療施設、水および衛生設備の修復などによる、基礎社会サービスへのアクセス向上。
- 本プロジェクトの実施が、リベリアにおける地域コミュニティの復興のみならず、同国の平和と安全の維持に資することが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約315億円(約2億7,973万ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の150件以上のプロジェクトを支援してきている。