
人間の安全保障基金によるコンゴ共和国における元兵士青年の社会復帰プロジェクトについて
平成17年9月30日
- わが国政府および国連は、9月30日(金曜日)、国連開発計画(UNDP)がコンゴ共和国において実施する「元兵士の社会復帰のためのコミュニティ復興支援:危機にさらされた青年の社会復帰プロジェクト」に対し、人間の安全保障基金を通じ、104万7,629ドル(約1億1,314万円)の支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、内戦の被害が深刻であったコンゴ共和国内の地域において教育や就労の機会の不足により民兵組織に加入する恐れのある元兵士の青年が能力強化を図るものであり、具体的には以下の活動分野を通じて、生産能力のある地域社会の一員となるための能力を身につけさせていくものである。
(1)農業、漁業および農産加工などの所得創出活動への元兵士の参加。
(2)支線道路、学校および診療所などの社会・経済インフラの再構築。
(3)安全な水を確保し衛生状態を改善させるための公共水源施設の建設など衛生および環境の復旧。
- このプロジェクトの実施により、元兵士の青年を復興の担い手とすることにより、コンゴ共和国社会への復帰を支援するとともに、同国の長期的な復興を促進することが期待されている。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約290億円(約2.6億ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の130件以上のプロジェクトを支援してきている。