報道発表

「石見銀山遺跡とその文化的景観」の世界遺産一覧表への記載推薦について

平成17年9月15日
  1. わが国政府は、9月15日(木曜日)、「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づく「世界遺産一覧表」への記載物件の推薦について、文化遺産として「石見銀山遺跡とその文化的景観」を推薦することを決定した。

    推薦物件の内容:

    • 概要:石見銀山遺跡は日本海に面する島根県のほぼ中央に位置し、石見銀の採掘・精錬から運搬・積み出しに至る鉱山開発の総体を表す「銀鉱山跡と鉱山町」、「港と港町」、およびこれらをつなぐ「街道」の3つから構成されている。この遺跡は、東西世界の文物交流および文明交流の物証であり、伝統的技術による銀生産を証明する考古学的遺跡および銀鉱山に関わる土地利用の総体を表す文化的景観としての価値を持つ。
    • 所在地:島根県大田市、邇摩郡温泉津町、仁摩町(本年10月に1市2町が合併し、新「大田市」となる)
  2. わが国政府は今回の決定を受け、世界遺産条約により設置されたユネスコ世界遺産センターに対し、明年2月1日までに推薦書を提出する。その後、専門的見地からの審査を経て、平成19年7月頃に開催される第31回世界遺産委員会において「世界遺産一覧表」への記載の可否が決定される予定である。

(参考)

  1. 現在わが国では、自然遺産3件、文化遺産10件の計13件が世界遺産として登録されている。

    自然遺産:

    屋久島(1993年登録、鹿児島県)
    白神山地(1993年登録、秋田県・青森県)
    知床(2005年登録、北海道)

    文化遺産:

    法隆寺地域の仏教建造物(1993年登録、奈良県)
    姫路城(1993年登録、兵庫県)
    古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)(1994年登録、京都府・滋賀県)
    白川郷・五箇山の合掌造り集落(1995年登録、岐阜県・富山県)
    原爆ドーム(1996年登録、広島県)
    厳島神社(1996年登録、広島県)
    古都奈良の文化財(1998年登録、奈良県)
    日光の社寺(1999年登録、栃木県)
    琉球王国のグスクおよび関連遺産群(2000年登録、沖縄県)
    紀伊山地の霊場と参詣道(2004年登録、三重県・奈良県・和歌山県)

  2. 世界遺産条約関係省庁連絡会議の構成
     外務省、文化庁、環境省、林野庁、水産庁、国土交通省
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