
人間の安全保障基金による「中米3ヶ国における女性・未成年女性支援」プロジェクトの実施について
平成17年6月2日
- わが国政府および国連は、6月2日(水曜日)、国連婦人開発基金(UNIFEM)および国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)がエルサルバトル、ホンジュラス、グアテマラにおいて実施する「中米3ヶ国における貧困・未成年女性支援(性的搾取からの保護と人権の推進)」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、総額154万1,925ドル(約1億6,961万円)の支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、上記中米3ヶ国において、生計のため性産業に従事せざるを得ない女性や少女を保護し、社会復帰に向けた教育や職業訓練を通じて、貧困削減を目指す能力の強化を行うものであり、具体的には、経済面と社会面での生活能力の強化、性的搾取と暴力からの女性の保護、HIV/エイズや他の性感染症の患者女性の健康状態向上に焦点をあて、被害女性への精神的・肉体的健康のケア、職業訓練、教育キャンペーンや女性の知識向上活動を実施する。
- このプロジェクトの実施により、上記3ヶ国において女性が性的搾取の対象となる危険性の減少が期待され、同時に、このような草の根レベルの能力強化により、ジェンダー差別緩和、女性の人権向上、貧困削減につながることが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約290億円(約2.6億ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。