
人間の安全保障基金によるタイ・ラノーン県及びサムットサコーン県における移住者の健康状態改善プロジェクトの実施について
平成17年5月30日
- わが国政府および国連は、5月30日(月曜日)、世界保健機関(WHO)がタイにおいて実施する「タイ・ラノーン県及びサムットサコーン県における移住者の健康状態改善プロジェクト」に対し、人間の安全保障基金を通じ、総額152万4,312ドル(約1億6,767万円)の支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、WHOと国際移住機関(IOM)の協力の下で、ミャンマーからの出稼ぎ労働者が多いタイの2県のコミュニティにおいて、医療サービスを十分に受けられないミャンマーからの出稼ぎ労働者およびその家族への基礎的医療サービスを提供するものである。
(1)プロジェクト実施のための企画
(2)データの収集および活動の調整
(3)各県保健チームの能力強化
(4)疫病予防を促進するための啓蒙キャンペーンの実施
(5)出稼ぎ労働者の保健衛生政策を立案するための情報収集
(6)プロジェクトの成果や教訓をまとめた報告書の作成および配布
- このプロジェクトの実施により、タイにおける出稼ぎ労働者の健康状態が改善されるとともに、県保健チームを訓練することにより、長期的な裨益効果が得られることが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約290億円(約2.6億ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。