
平成17年度第2回タウンミーティング「学生と語る」
~結果報告~
平成17年9月27日(火曜日)、キャンパスプラザ京都(京都市)において、平成17年度第2回「タウンミーティング『学生と語る』」を開催いたしました。
アンケートにご協力頂いた参加者の感想を引用しつつ、当日の様子をご紹介いたします。
全体講演

全体講演は、200名を超える参加者が一堂に会する形で実施されました。
「国際情勢」についての講演(12時35分~13時05分)
開会の挨拶も兼ねて、大臣官房 国内広報課 平下文康課長から、「国際情勢」についての講演が行われました。平下課長は文部科学省の出身ですが、一等書記官として在韓国大使館に勤務した経験も持ち、当時担当した文化交流という切り口から日韓関係や国際交流について論じました。

- 私も韓流ブームにとても興味があり、韓国旅行には行きますが、個人ではなかなか知ることのできない国としての関係を知ることができて良かったです。
(大阪市立大学・Yさん)
- 平下課長の穏和な人柄がにじみでていて、大変好感が持てた。
(同志社大学・Kさん)
「外務公務員の実情」(13時05分~13時35分)
続いて、アジア大洋州局 中国課 井上一郎補佐から、「外務公務員の実情」というタイトルで講演がありました。井上補佐のとある一日のスケジュールや、入省後の職歴など具体的な内容を盛り込みながら、外務省で働く上で気を付けていることや仕事の魅力などを語りました。

- 外交上発生する問題に対して「どう思うか?」ではなく「どう解決するか?」という姿勢で向き合うことが大切であると言っておられたことがとても印象的でした。
(京都大学・Kさん)
- 質問に対してまっすぐに答えて下さって、外務省ではこんな素敵な方が働いているんだと思いました。対中外交についてもっとお話を詳しく聞いてみたかったです。
(大阪大学・Kさん)
採用及び研修制度について(13時55分~14時25分)
休憩の後、大臣官房 人事課 和田幸浩補佐から、採用及び研修制度についてのお話がありました。外務省の機構や採用状況に関する説明から、外務省の職場環境、働く上で求められる資質、外務省を目指す方へのアドバイスなど多岐に渡る内容でした。

- 外務省は知識や体力、精神力など様々な能力が必要とされると思った。しかし、「自分が勉強させてもらえる」という意識を持てるという言葉が印象的だった。
(関西外国語大学・Kさん)
- 外務省を志す私にとって、これから大学で何をどのように学んでいけばよいかの一つの指針となった。
(立命館大学・Aさん)
分科会(14時40分~16時40分)
全体講演終了後、6つの会場に分かれて分科会が行われました。各分科会テーマについての若手省員によるプレゼンテーションの後、ディスカッションや質疑応答が行われました。
「対中外交」(講師:アジア大洋州局 中国課 井上一郎補佐)

- 一番よかったのは、他の学生の意見を聞けた事だった。中国の方や、中国に留学に行った人たちの意見も飛び交い、多方面、色々な角度からの意見交換・議論が出来たと思う。
(同志社大学・Mさん)
- 外交を考える上で、他国のことを理解しようとする気持ちや、自国の立場を再認識することなどの重要性がわかった。
(大阪大学・Aさん)
「日本の安全保障」(講師:総合外交政策局 総務課 辻昭弘補佐)

- 安全保障政策についてのお話はレジュメも分かりやすく、興味深い内容でした。テロや対中関係については今非常に話題になっているのでいろいろお話がきけて楽しかったです。
(匿名希望)
- 辻さんの問題提起が適切だったように思う。それにうまく答えられているかは不明でしたが……。
(京都大学・Hさん)
「国際公務員になるには」
(講師:国際社会協力部 国際機関人事センター 安田英司補佐
国連環境計画国際環境技術センター 青木千鶴プロジェクトコーディネーター)

- 実際に国際公務員として活躍しておられる青木さんの生の声を聞くことができ、とても内容の濃い分科会で非常に興味深かったです。
(大阪外国語大学・Hさん)
- 具体的な話が聞けて、今まではっきりわかっていなかったこともわかってよかったです。「国際公務員になることはあくまで自分がやりたいことをするためだ」というのは本当に身にしみました。
(神戸大学・Mさん)
「人間の安全保障」(講師:国際社会協力部 政策課 山田潤事務官)

- 人間の安全保障についてはじめて知ることが多かったが、人間の安全保障というのは単に外務省の仕事というのではなく、民間のNGOと共同で実施していかなければならないものだと実感した。
(神戸市外国語大学・Nさん)
- 将来的に、または今現在に外交の柱となり得る人間の安全保障の概念からその活用、その際に生じる問題点、解決策を考えることができ、非常に有意義でした。
(京都大学・Yさん)
「ODA」(講師:経済協力局 開発計画課 野田晶子事務官)

- ODAに関して、知識不足をとても痛感したが、他の発言者から学ぶものは多かったのでとても刺激になった。
(匿名希望)
- 外務省としてはいろいろな面からODA政策に取りくんでいるけれど、外部にうまく伝わらない所がけっこうあると認識が持てたことがよかったと思います。
(神戸大学・Sさん)
「国連」(講師:大臣官房在外公館課 多田昌弘課長補佐)

- 今まで、国連と日本との関わりが、なかなかイメージしにくかったのですが、安保理などの分野を中心に日本のはたす役割が見えて良かったです。
(立命館大学・Tさん)
- 自分の興味のある分野に関していろいろなお話が聞け、大変ためになりました。質問の時間を沢山とって頂けたのでODA、NPTなど色々な角度からの事を知ることができ、嬉しく思っています。
(南山大学・Fさん)
最後に
今回は、久しぶりの関西での開催ということもあり、予想以上に多くの方から参加の申し込みをいただきました。なるべく多くの方にご参加頂くため、一部の会場が手狭になりましたことをお詫び申し上げます。
また、当日ご協力いただいたアンケートでは、この企画に対するご意見や希望も伺いました。今後少しでもより良いものとなるよう、参考とさせていただきます。
当行事は、外務省や国際公務員を志す方だけではなく、外交の最前線で活躍する外務省員の話を聞きたい、同年代の学生との意見交換を通して国際問題の知識を深めたいという方の参加もお待ちしております。
最後になりましたが、学生の皆さんへの参加呼びかけにご協力頂いた各大学の教職員の皆さま、本当にありがとうございました。