平成20年11月12日
於:学習院創立百周年記念会館
皆さん、こんにちは。
早いもので、2008年も残すところ、ひと月半となりました。
日中平和友好条約締結30周年であった本年は、日中関係に弾みを与える上でも、意義深い年となりました。
まず、胡錦濤国家主席が、二回、我が国に来られました。
日本からも、福田前総理が8月に、そして私は先月、中国を訪問しました。
さらに、近々、日中韓三カ国の首脳会議を日本で開催する方向で、現在準備をおこなっています。
一年のうちに、これだけ頻繁に首脳が往来したのは、日中関係史上、例がありません。
これも、現在の日中関係の「勢い」を表している、私は、そう考えています。
本年は、北京オリンピックが開催されました。
オリンピックの成功は、中国にとって、大きな「自信」に繋がったことと思います。
春節を前に中国南部を襲った雪害、ちょうど半年前の今日、四川省で発生した大震災。
こうした未曾有の自然災害を乗り越えて行われたオリンピック、そしてパラリンピックでありました。
本日会場には、四川の被災地からの高校生も出席されていると伺っています。
日中の青少年交流に参加した多くの日本の高校生が、四川に住む友人の安否を気遣い、自発的に募金活動を行いました。
まさしく、「まさかの時の友こそ真の友」ではないでしょうか。
「中国」と聞けば中国の友人を思い浮かべる、「日本」と聞けば日本の友人のことを考える。
そんな日中青年間の心と心の触れ合いこそが、将来にわたり日中関係を支える礎(いしずえ)となる。
私はそう信じています。
日中両国の未来を担う皆さん。
時代を創造するのは、皆さんのように若く、無限の可能性を秘めた青年であります。
日中両国の未来を担っているということは、言い換えれば、アジア、ひいては世界の将来にも、大きな責任を有しているということに他なりません。
世界は絶えず、皆さんのような青年の、溢れんばかりの活力を必要としているのです。
音楽には、国境を越えて、心と心を繋ぐ力があります。
本日、私が学生時代を過ごしたここ学習院において、「日中青少年友好交流年」の閉幕を記念する「歌合戦(PDF)」が開催されることを、心から嬉しく感じております。
ここで紡がれる、日中の歌声が、国境を越え、未来への架け橋とならんことを、そして、今日という日が、未来永劫、日中青少年交流史に語り継がれんことを心より願って、私の挨拶と致します。
御清聴、ありがとうございました。
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