談話・コメント

外務報道官談話

モロッコにおける憲法改正に係る国民投票について

平成23年7月19日

  1. 我が国は,7月1日(金曜日),モロッコにおいて,憲法改正の是非を問う国民投票が特段の混乱なく平和裡に実施され,憲法改正が承認されたことを歓迎します。
  2. 我が国は,この結果を,同国における民主化促進の契機になるものとして評価します。また,今後,モロッコ国民が,新憲法に沿った体制作りを進め,モロッコが中東・北アフリカ地域の安定勢力として,地域の安定に引き続き貢献することを期待します。我が国としても,モロッコの政治的改革と経済的発展のため,引き続き協力していく考えです。

【参考】
1 国民投票の結果
 7月16日(土曜日),モロッコ憲法院は,1日に実施された憲法改正に係る国民投票により同改正案が正式に承認された旨発表(公式投票結果:投票総数10,063,423票,賛成9,909,356票,反対154, 067票)。

2 憲法改正に至った経緯
(1)2011年2月~4月にかけて毎月,モロッコ国内各地で全国一斉デモが実施され,デモ隊は,憲法改正,汚職根絶,国王の権限縮小等を要求。

(2)2011年3月9日,モハメッド6世国王は,民主化の強化に向けた憲法改正を実施する意向を表明。憲法改正に向けて設立されたアド・ホックの憲法改正委員会が国王に憲法改正案を提出したのを受け,6月17日,モハメッド6世国王は,憲法改正案を発表するとともに,同案を7月1日に国民投票にかける旨発表。

3 憲法改正の主な柱
・国王の権限縮小・首相の権限強化
・権力分立の強化(立法権強化,司法の独立強化)
・地方分権の強化
・ガバナンスの強化
・人権保障の強化
・国家アイデンティティーの保護


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