
外務報道官談話
モルドバ共和国議会選挙後の情勢について
平成21年4月9日
- 我が国は、4月5日(日曜日)に行われたモルドバ共和国議会選挙の結果をめぐり抗議行動が暴力を伴う衝突に至ったことを懸念しています。
- 我が国は、モルドバ情勢の早期安定を希望しており、同国内の関係当事者に対して自制と平穏を呼びかけます。
- 我が国は、今回の議会選挙においても欧州安全保障協力機構/民主制度・人権事務所(OSCE/ODIHR)選挙監視ミッションに要員を派遣するなどモルドバの民主化を支援してきたところです。このような観点から、今後とも同国との対話と協力を継続する考えです。
(参考1)
モルドバ共和国議会選挙投票結果(中央選管発表、開票率98.28%、比例代表制)
- 共産党(現与党):49.95%
- 自由党:12.79%
- 自由民主党:12.26%
- 我々のモルドバ同盟:9.81%
(参考2)
モルドバ議会選挙後の抗議行動
- 6日、モルドバ議会選挙の結果に不満を持つ野党支持者の青年等が、選挙の不正・やり直し等を訴えて首都キシニョフ中心部において抗議行動を開始。
- 7日、少なくとも約1万人がキシニョフ中心部に集結。一部の参加者が暴徒化して議会建物や大統領官邸に侵入し、警官隊との衝突による負傷者が出た。共産党及び野党代表による緊急会合が開催されるも、事態収拾に向けた具体策は見いだされていない。
- 8日以降も数百人規模のデモが継続しているが、これまでのところ衝突等は起きていない。
(参考3)
OSCE/ODIHR選挙監視ミッション
- 6日、今次選挙は多くの点で国際基準に見合うものであったが、公平な報道や被選挙人の登録手続き等における改善が必要であるとの暫定評価を発出。
- 我が国も同ミッションに在ウクライナ大使館員及びEU代表部専門調査員の計2名を監視要員として派遣。