【参考1】トルコ政府及びイラク政府の対応
(1)2月21日、トルコ軍は、戦闘機及び長距離火砲により攻撃を行うとともに、地上軍部隊による北イラク越境作戦を開始した。地上軍の規模は明らかにされていないが、報道では約3000名~約1万名。トルコ軍は、作戦開始から4日間でPKK武装メンバーの死者は112人と発表。
(2)ババジャン外相は記者会見において、作戦はPKK掃討に限定されたものであり、トルコはイラクの主権と領土的一体性を尊重している旨強調。また、イラク政府に対して首脳レベルで、本件作戦はPKK掃討に限定されたものである旨説明したと報じられている。
(3)2月23日、イラク政府のダッバグ報道官は「軍事作戦でPKK問題は解決できない。別の解決策を採用すべきだ」と述べて、トルコ政府の自制を求めた。
【参考2】経緯
(1)2007年10月17日、トルコ国会は、PKKによるテロ攻撃で犠牲者が相次いだことを受け、北イラクに潜伏するPKKに対する越境攻撃を承認する内容の決議を採択した。
(2)2007年11月28日、トルコ軍は、政府から越境作戦実施の権限を付与された旨発表。2007年12月17日以降、複数回にわたってトルコ軍によるPKKに対する北イラクへの越境攻撃が行われた(規模、期間は限定的)。