平成19年9月20日
【参考1】事件概要(報道等とりまとめ)
(1)現地時間19日午後5時30分頃、ベイルート市内において、アントワーン・ガーネム国会議員の車両が幹線道を走行していたところ、路肩で爆発が起こり、同議員を含め少なくとも7名が死亡、20人以上が負傷した。犯行声明は出ていない。
(注:アントワーン・ガーネム国会議員は、43年生まれの64才。キリスト教マロン派。反シリア派。)
(2)ベイルート市内の在留邦人42人全員の安全を確認。これまでのところ邦人が負傷したとの情報はない。
(3)なお、レバノンでは、ラフード大統領の任期満了に伴い、9月25日から新大統領選出に向けて国会が召集される予定。
【参考2】関係者・関係国の反応(報道等とりまとめ)
(1)レバノン(セニオラ首相):(今回の暗殺は)自由と独立の声を封じ込める明確なメッセージである。国連の調査を求める。
(2)シリア:この攻撃は犯罪行為であり、レバノンの国民融和への期待を打ち砕くものである旨声明を発出し、関与を否定。
(3)米国(ペリーノ・ホワイトハウス報道官):ガーネム・レバノン国会議員の殺害を強く非難する。2004年以来レバノンでは、同国の主権のために勇気を持って動く人を脅すことを目的とする政治的暗殺及び暗殺未遂が行われてきている。これらの犠牲者は、レバノン国内問題へのシリアによる干渉を終わらせようとしてきた人たちである。今回の攻撃が、レバノンが新たな大統領を選出しようとしているときに起きたことは偶然ではない。米国は、引き続き、民主主義と独立のために勇気を持って立ち上がるレバノン人を支持する。
(4)国連(事務総長報道官):ガーネム議員及び最低8名の市民の野蛮な暗殺に衝撃を受けている。このテロ攻撃を最も強い言葉で非難するとともに、遺族に哀悼の意を表する。このようなテロ行為はレバノンの安定を損ねることを目的としたもので、受け入れられない。すべてのレバノン人に対し最大限の自制を求める。また、今まで以上に、レバノン人の間の対話を継続するよう求める。