談話・コメント

外務報道官談話

イスラエルのエイラートで発生した自爆テロについて

平成19年1月30日

  1. 1月29日(月曜日)、イスラエル南部のエイラートにおいて発生したパレスチナ人過激派による自爆テロを断固として非難する。ご遺族に哀悼の意を表するとともに、負傷した方々に心からお見舞い申し上げる。テロは如何なる理由によっても正当化できず、テロを正当化しようとする如何なる試みも受け入れられない。
  2. 先般、イスラエル・パレスチナ両首脳間の直接対話が実現し、イスラエル側による税還付凍結の一部解除が実施されるなど、和平プロセス前進に向け当事者間の努力が見られる中で、このような事件が発生したことは極めて遺憾である。
  3. 我が国は、パレスチナ自治政府に対し、このような自爆テロの再発防止のためにあらゆる必要な措置をとるとともに、過激派の取り締まりを強く求める。また、イスラエル政府が引き続き最大限の自制をもって対応することを期待する。

【参考1】事件の概要

  1. 1月29日午前9時40分頃、イスラエル南部のリゾート地エイラートのパン屋において自爆テロ事件が発生し、少なくとも3名が死亡し(:自爆テロリストを除く。)、2名が負傷した模様。邦人の被害者はなし。
  2. イスラミック・ジハード(PIJ)及びアル・アクサ殉教者旅団双方が本件に係る犯行声明を発出。PIJによると、実行犯はガザ出身のパレスチナ人(21歳)。

【参考2】関係国等の反応

  1. イスラエル:

    (1)オルメルト首相:テロリストとテロリストを送り込む人々に対し、引き続き闘争を継続。

    (2)リヴニ外相:イスラエルは安全確保のためあらゆる措置をとる。イスラエルはパレスチナ側にテロと戦うための機会を与えるべく最大限の自制を維持してきたが、残念ながらパレスチナ側は失敗した。国際社会がハマス主導の自治政府内閣に圧力をかけることが必要。

  2. パレスチナ

    (1)ファタハ幹部:民間人を標的としたあらゆる作戦は非難されるべき。

    (2)ハマス声明:今回の勇敢な作戦は、占領への当然の応酬である。占領は、西岸全土で続いており、数十人ものPA閣僚及びPLC議員らが拘束されている。民主的な選択をしたパレスチナ人とその内閣に対する制裁として、不当な封鎖が行われている。占領が存在する限り抵抗はパレスチナ人の正当な権利であることを確認する。

  3. 米、独(EU議長国)、国連、英:正当化の余地のないテロ活動と非難。
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