談話・コメント

外務報道官談話

我が国小型武器決議案等の国連総会本会議での採択について

平成18年12月7日

  1. 我が国が南アフリカおよびコロンビアと共同で提出した小型武器非合法取引に関する決議案が、12月7日(木曜日)(ニューヨーク時間12月6日(水曜日))、国連総会本会議において、賛成176票、反対1票(米国)、棄権0票の圧倒的多数で採択されたことは喜ばしい。
  2. 我が国は、紛争後の人道支援、復興支援に対する障害を取り除くためにも、小型武器問題に国際社会が一丸となって取り組む必要を強く認識し、1995年にブトロス・ガーリ国連事務総長(当時)が小型武器問題を国際社会に提起して以来、ほぼ毎年、国連総会に小型武器決議案を提出し、問題解決のための道筋を提示してきた。本年の決議案は、トレーシング国際文書の各国による履行の呼びかけ、2008年までの隔年会合の実施、国連小型武器行動計画の履行に関する各国の国別報告書の提出等を内容とし、小型武器問題への取り組みに積極的に貢献するものとして、国際社会の幅広い支持を得たものである。我が国としては、今後も、小型武器非合法取引の防止に向けて積極的に取り組んでいく所存である。
  3. なお、本年は我が国が英国等と共同で新たに提出した武器貿易条約(ATT)決議案も賛成153票、反対1票(米国)、棄権24票の圧倒的多数で採択されており、我が国としては本件に関する今後の国際的議論にも積極的に取り組んでいく所存である。

(参考)
 トレーシング国際文書:トレーシング(追跡)とは、紛争地において、非合法に流通している武器を回収あるいは押収した場合、それらの武器が如何なるルートにて、武器製造国あるいは輸出国から流出したかを追跡するシステムを作ること。2005年6月に交渉が妥結した「不法小型武器の特定と追跡(トレーシング)に関する国際文書(仮称)」は、スイスが提出した決定案により正式に採択された。

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