
外務報道官談話
日韓双方の排他的経済水域の主張が重複する海域及び竹島領海における韓国政府による海洋の科学的調査の実施について
平成18年7月5日
- 本日、韓国政府が、我が国政府の再三にわたる中止ないし延期の要請にも拘わらず、日韓双方の排他的経済水域(EEZ)の主張が重複する海域及び竹島領海において海流調査を開始したことは、極めて遺憾であり、直ちに中止を求める。
- 我が国政府としては、今般の韓国政府による海流調査の実施を受け、外交経路による抗議に加え、現場においても中止要求を行う等、国連海洋法条約及び関連する国内法に基づき適切に対応する考えである。
- さらに、EEZの主張が重複する海域における我が国による調査については、本年4月の日韓外務次官間の合意を踏まえ、また、海洋の科学的調査に関する暫定的な協力の枠組が構築されるまでの間については経過を見守ってきたところであるが、このような事態となった以上、必要に応じ適切な時期に実施する方針である。今後問題が一層深刻化することを避けるためには、早急に海洋の科学的調査に関する暫定的な協力の枠組につき交渉を開始する必要がある。
- また、我が国としては、EEZの境界画定交渉の早期妥結に向け、9月に予定している次の交渉等の場において、引き続き誠意を持って対応する予定である。
- 我が国としては、この問題を巡り日韓の友好協力関係が損なわれることがなきよう、大局的観点から引き続き努力していく。韓国側の賢明で慎重な対応を強く要請する。