談話・コメント

外務報道官談話

バカシ半島領有問題に関するカメルーン・ナイジェリア間の合意について

平成18年6月14日

  1. 我が国は、12日、コフィ・アナン国連事務総長の立ち会いのもと、ポール・ビヤ・カメルーン大統領とオルシェグン・オバサンジョ・ナイジェリア大統領との間で、バカシ半島領有問題に関する合意文書への署名がとりかわされたことを歓迎する。
  2. この合意は、本件領土問題を平和裡に解決すべく、国際司法裁判所(ICJ)の判決に従い、両国が粘り強く交渉を続けてきた成果であり、アフリカ、及び世界で問題となっている領土紛争解決の範となるものである。
  3. 我が国は両国政府を始め、アナン国連事務総長、カメルーン・ナイジェリア混合委員会、その他本件合意のために尽力された全ての関係者の努力に敬意を表するとともに、今次合意に基づき、本件領土問題が最終的に解決されることを強く期待する。

(参考)

  1. カメルーンとナイジェリアは、両国の国境地帯に位置するバカシ半島の領有権を巡り、1993年のナイジェリアによるバカシ半島派兵以来対立、その後も小規模な武力衝突が時折発生。
  2. カメルーンは1994年に国際司法裁判所(ICJ)に提訴。2002年10月にICJはバカシ半島の領有権はカメルーンに属すると判決を下し、バカシ半島からのナイジェリア警察・軍隊等の撤退を要求。
  3. ICJの判決後、両国は混合委員会を設立し、ナイジェリア軍等のバカシ半島からの撤退時期・方法等について協議を行ってきたが、ナイジェリア側が撤退時期を一方的に延期する等、顕著な進展が見られない状況が続いていた。
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