
外務報道官談話
イラクの化学兵器禁止条約(CWC)トレーニング・コースへの参加について
平成17年7月6日
- わが国は、7月6日、イラクが近い将来における化学兵器禁止条約(CWC)への加入を念頭にCWCトレーニング・コース(7月6日~7月8日、於:オランダ)に参加したことを歓迎する。
- かつて化学兵器を実際に使用したことがあるイラクがCWCに加入することは、大量破壊兵器の軍縮・不拡散を促進し、域内の平和と安全を確保する上で重要な意義を有するところ、わが国はイラク関係者の本件トレーニング・コースへの参加費用約23,600ユーロを支出した。
- わが国は、今次トレーニング・コースへの参加を契機にイラクがCWCに早期に加入することを強く期待する。また、エジプト、イスラエル、レバノン、シリア、北朝鮮などの未締約国も早期にCWCに加入することを求める。
(参考)
- 化学兵器禁止条約(CWC)
化学兵器の開発、生産、貯蔵および使用を包括的に禁止し、また、米、露等の締約国が保有している化学兵器を一定期間内に廃棄することを義務付けている。また、廃棄義務の遵守を確保するために実効的な検証制度を設立した初めての条約である。1997年4月発効。現時点での締約国数は169ヶ国。
- 本件トレーニング・コースの概要
イラクからは9名の関係者が出席し、7月6日~7月8日にOPCW技術事務局(於:ハーグ)において、CWCの内容、国内当局の役割、査察等につき研修を受けるもの。