経済

WTOドーハ・ラウンド
農業・NAMA(非農産品市場アクセス)に関する改訂議長テキストの発出

平成20年12月7日

 12月6日(日本時間7日)、スイス・ジュネーブにおいて、WTOの農業及びNAMA(非農産品市場アクセス)交渉議長より改訂議長テキストが提示されたところ、概要は以下のとおり。

1.農業改訂議長テキスト

(1)今回のテキストは7月以降の議論の進展を踏まえ、括弧書きの部分は減ったが、合意に至っていない論点(重要品目、関割新設、SSM(途上国向けセーフガード))を別紙とし、政治的議論の足場(プラットフォーム)との位置付け。

(2)重要品目の数及び取扱いについては、テキスト本体において数の基本が全タリフラインのうちの4%とされ、不公平是正のための2%追加(追加支払い0.5%関割拡大が条件)については維持された。我が国が主張している8%が必要との立場については別紙において我が国が主張していることは明示されたものの具体的な対応案は提示されていない。

(3)関税割当の新設については、前回テキスト同様認否両論併記とされたが、別紙において全タリフラインの1%について通常より大きい関割拡大を行う場合に限って認める案が提示された。

(4)上限関税については、テキスト本体においては前回のテキストと同様に引き続き言及がないが、別紙において、一般品目に係る100%を超える高関税品目については、従来の選択肢に加えて、一定期間全タリフラインの2%に限って認められる選択肢が提起されている。

(5)輸出規制については、我が国が積極的に主張してきた関係国との協議及び農業委員会への報告などの規定が新設され、評価できる。

(6)その他、SSMについては、別紙において、ウルグアイ・ラウンドの譲許税率を超えることが許される条件として、2段階の発動水準と追加関税の組合せ等の案が提示された。

2.NAMA改訂議長テキスト

(1)係数と柔軟性

(2)分野別関税撤廃

(3)特定国の特別扱い

(4)その他

(注)農業・NAMAモダリティに関する議長テキストは、2007年7月の発出後、2008年2月、5月、7月に改訂されている。そのため、今次改訂は4回目の改訂となる。

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