G7 / G8

G8外相会合 議長声明(骨子仮訳)

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1.イラン

 IAEA理事会決議及び安保理議長声明において強調され、国際的な懸念の源であり続けているイランの核問題の外交的解決へのコミットメントを再確認。

 6月1日のベケット英外相よるウィーン宣言を支持。6カ国(中、仏、独、露、英、米)外相及びEU上級代表によって合意された提案に対するイランの公式の反応がないことに失望。7月5日に予定されているソラナEU上級代表及びラリジャニ・イラン最高国家安全保障評議会書記との会談においてこれらの提案に対する明確かつ実質的な反応を聞き、これらの議論に早急に結論が出ることを期待。

 6カ国外相及びEU上級代表が7月中旬までに情勢を評価すると理解。

2.テロ対策及び麻薬

 テロ対策に関するG8宣言及び国連のテロ対策プログラムの強化に関するG8声明をG8サミットに提出することを承認。6月26~28日に開催された「パリ2―モスクワ1会議」の成果を歓迎。

3.中東

 パレスチナ自治政府に対し、非暴力、イスラエル承認、及び既存の合意の受け入れとの諸原則にコミットするよう要請。オルメルト首相及びアッバース大統領による交渉の約束を歓迎。双方に対し、一方的措置をとらないよう強く求める。

 パレスチナ政府に対し、テロリストによる暴力を停止し、拉致されたイスラエル兵士解放のために速やかな措置をとるよう要請。イスラエルに対し、最大限の自制を行うよう要請。選挙により選出されたパレスチナ閣僚及び議員の拘束は、特別の懸念を呼び起こすもの。

 パレスチナ領における人道状況に対する懸念を表明。暫定国際メカニズムに対する支持を表明。他ドナーに対し、早期かつ実質的な貢献を検討するよう促した。

 ロードマップの精神において、かつ国連安保理諸決議(決議242等)に基づき、イスラエル・パレスチナ間の政治対話再開への支持を再確認。

4.西バルカン

 コンタクト・グループが引き続きコソボの将来的地位にかかる交渉プロセスに関与していることを確認。アハティサーリ国連事務総長特使の努力を支持。セルビアとコソボの直接対話の立ち上げを歓迎。妥協による解決のために誠実に交渉し、努力するよう双方に要請。

5.朝鮮半島

 朝鮮半島の非核化に対するコミットメントを強調し、六者会合に対する完全な支持を表明。北朝鮮に対し、無条件で、早期に六者会合に復帰し、2005年9月19日の共同声明の誠実な履行に協力するよう強く求めた。また、北朝鮮における、拉致を含む、その他の安全保障及び人道問題について議論し、北朝鮮に対し、国際社会のこれらの懸念に応えるとともに、既存の安全保障上のコミットメントを尊重するよう強く求めた。

6.アフリカの平和維持能力構築

 シーアイランド及びグレンイーグルス両サミットでの決定の履行が進んでいることを確認。

7.安定化と復興における協力と将来の行動

 国連及び安保理、平和構築委員会が国際的な平和維持及び安定化と復興において主要なアクター。引き続きこの問題に関与。

8.拡大中東・北アフリカパートナーシップ構想(BMENA)

 シーアイランド及びグレンイーグルス両サミットでのコミットメントにしたがって、引き続き、平和、安定、自由及び民主主義を促進するために包括的なパートナーシップを実施していく。

9.イラク

 イラク新政府を支持。国民和解の達成に向けた努力を要請。国際社会、特に国連、国際金融機関、イラクの周辺国及び地域の諸国に対し、イラク政府から提案のあったコンパクトへの対応を含め、イラク新政府及び国民に対し幅広い支援を提供するよう要請。在イラク・ロシア外交官殺害を強く非難。

10.アフガニスタン

 国民議会及び地方議会選挙の成功を歓迎。ロンドン会議の枠内での国際社会及びアフガン政府によるコミットメントの効果的な実施を支持。

 国際治安支援部隊(ISAF)の南部拡大を歓迎。地域諸国の建設的貢献を呼びかけ。国連が引き続き役割を果たすよう呼びかけ。ガバナンス、人権、法の支配においてG8がアフガンを引き続き支援。

11.スーダン

 スーダンの包括的和平協定に基づく和平プロセス、及びダルフール紛争の政治的解決を支持。ダルフール紛争の解決の基礎となるアブジャ合意を歓迎。アフリカ連合(AU)が同合意の下でその責任を果たすことができるよう国際社会がさらに支援する必要がある。AUミッションの国連PKOへの移行に向けてG8が最大限努力。チャドとスーダンに対し、衝突を防止し、対話と協力を通じて問題を解決するよう呼びかけ。

12.ナゴルノ・カラバフ

 OSCEミンスク・グループの努力を支持。2006年中に平和的解決のための基本原則に合意する必要を強調。アゼルバイジャンとアルメニアが合意に向けて政治的意思を示すことを要請。

13.北ウガンダ

 北ウガンダ情勢及びその人道状況を懸念。ウガンダ政府の状況改善に向けた措置を歓迎。国際社会に対し人道問題解決のための支援を要請。

14.ハイチ

 大統領選挙後の状況改善に留意。困難な人道治安状況を懸念。国連安定化ミッションを支持。

15.東チモール

 東チモール情勢に懸念を表明。東チモール政府が安定、法秩序を回復するよう支援の必要性を強調。豪州、NZ、マレーシア及びポルトガルによる迅速な対応に留意。国際社会は国連フラッシュ・アピールに早期に対応すべき。国連東チモール事務所(UNOTIL)の主要な建設的な役割を強調。

16.その他

 アブハジア、南オセチア、沿ドニエストル及びベラルーシに関連する問題、小型武器の違法な空輸を通じた国連制裁違反につき議論を行った。

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