
国連のテロ対策プログラムの強化に関するG8声明(仮訳〔骨子〕)
- 我々G8首脳は世界的なテロの苦難に対する闘いを継続していく上での連帯を改めて約束する。国連、その他の国際的、地域的機関におけるパートナーとの協力へのコミットメントを再確認する。
- 国連安保理テロ対策委員会(CTC)を支持。テロ対策行動グループ(CTAG)は既に創設。
- 唯一の真に世界的な組織として、国連は、テロの非難への普遍的合意を達成するための資質と影響力を有する唯一の機関である。
- 安保理が重要な中心的役割を果たし続ける一方で、他の国連の機関もまた、キャパシティー・ビルディング、教育、経済開発を通してテロ対策に関する取組へ貢献するべく取組みを強化しなくてはならない。テロ対策、国作り、開発は相互に依存し、支え合うものである。
- 2001年以降、国連のテロ関連プログラムの数は増加、監視及びキャパシティー・ビルディングへの取組みに関しては重複も見られるところである。各プログラムを成果主義のものとし、補助機関は整理して、相互協力を強化するよう努力する。
- 国連が脆弱な国に焦点を当て、限られた資源を最大限に活用し、優先的なニーズに答えるよう求める。CTC及びテロ対策委員会事務局(CTED)が、ドナー国及び受益国双方により関連する作業を行うよう求める。
- テロ対策関連の国連安保理決議に基づく義務を履行していない場合が散見される。安保理及び関連機関に対し、普遍的な義務履行を確保するための取組みを強化するよう求める。国際テロ対策義務の履行の確保という観点から、各国の遵守努力を計る基準が必要であるとする事務総長に同意する。国連がこのような具体的な基準を策定することを慫慂する。全ての国が義務を遵守するよう要請する。
- テロ防止関連諸条約は重要な法的枠組を確立しているが、これらの条約全てを批准しているのは半数以下の国にすぎないことに鑑み、各国に批准のための取組みを強化するよう要請する。
- テロ対策関連安保理決議上の義務を各国が果たすため、安保理が国際機関によって作成された勧告を承認することを促し、ベスト・プラクティスが存在しない分野におけるその策定を支持。
- 核テロ防止条約についても、多くの国が批准し、同条約が早期に発効することを期待する。また、包括テロ防止条約交渉の早期妥結を再度求める。
- テロ対策に関する作業に優先順位をつける国連総会の取組みを歓迎する。我々は、国連の全ての加盟国と共に、事務総長の戦略案の検討を出来る限り早期に完了するよう協力することを約束する。