G7 / G8

上層部の腐敗との戦い
(仮訳)

サンクトペテルブルク、2006年7月16日

我々G8首脳は、腐敗、特に最上層の地位にある者の腐敗行為との戦い、及び透明性と説明責任の向上に対する我々のコミットメントを再確認する。腐敗は、世界的な安全及び安定、開放された市場及び自由貿易、経済的繁栄、そして法の支配に関する我々の共通の課題に脅威をもたらす。我々は、腐敗と脆弱な統治との間には連関があることを認識する。我々は、腐敗行為を訴追し、また腐敗した公務員が我々の金融システムにおいて腐敗行為による収益を獲得することを防止することへのコミットメントを強調する。

行政、司法、及び立法の上層部にある個人による大規模な腐敗行為は、民主主義、法の支配、及び経済的・社会的発展に破壊的な影響を及ぼし得る。我々は、腐敗した慣行が組織的犯罪及びテロリズムの拡大を助長し、政府に対する人々の信用を傷つけ、経済を不安定化させることを認識する。公務員による腐敗行為は、外国投資を遠ざけ、経済成長及び持続的開発を抑制し、法及び司法制度を蝕み得る。腐敗行為の最終的影響は、貧困層に対し最も直接的かつ過度に及ぶ。

我々は、腐敗との戦いにおける効果的な防止策の重要性を強調する。2003年、エビアンにおいて我々は、透明性が腐敗行為を抑制し良い統治を促進することに留意し、腐敗及び公的資源の不適切な管理と戦うことにコミットした。我々は、4つの協約を開始するという2004年のシーアイランドでのコミットメント、「採取産業透明性イニシアティブ(EITI)」及び同イニシアティブを実施する国への支援を増大するという2005年のグレンイーグルスでのコミットメントを最後まで果たすことなどにより、公的財産の管理における透明性及び説明責任を向上させてきた。我々は、適当な場合には、自国の法令に基づき、腐敗行為の罪を犯した公務員に対し入国を拒否し安全な逃避先を与えないよう努め、贈収賄防止関連法を厳密に執行し、「重要な公的任務に就いている者」の口座について強化された審査を行うための手続と管理を確立することにコミットしてきた。我々の法務・内務大臣は、G8財産回復地域ワークショップの開催や回復された財産の処分及び返還の方式に関するベスト・プラクティスの作成等を通じ、適当な場合には没収した財産の最終的処分を考慮に入れつつ、上層部の大規模な腐敗行為による収益の回復を進めるべく取り組んできた。我々は、FATFの勧告、国際組織犯罪防止条約及び国連腐敗防止条約を実施・促進するという我々のコミットメントを維持した。我々は、腐敗との戦いにおける非政府組織の重要な貢献に留意する。

行動計画

本日我々は、公的部門における、上層部の大規模な腐敗行為に反対する我々のコミットメントを推し進める。我々は以下のことにコミットする。

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