平成21年6月26日
トリエステ(イタリア)におけるG8外相会合の機会を利用し、6月26日、標記会合が開催されたところ、概要以下の通り。
本件会合は、本年2月以降米国(ホルブルック元国連大使)を皮切りに多くの国において「アフガニスタン・パキスタン特別代表」が任命されたことを受け、4月1日以降随時行われているもので、4月17日には東京で開催された。今回は4回目。参加者は、日本(吉川アフガニスタン・パキスタン支援担当大使)、米、英、伊、独などの特別代表の他、UNAMA、国連、世銀等計28名。
(1)大統領選挙
8月に実施予定のアフガニスタン大統領選挙について、現在までの選挙プロセスが概ね順調に進展していることを評価するとともに、選挙プロセスが透明かつ信頼に足るものであることが重要である点で一致した。この関連で、各国が選挙監視団を派遣することの重要性が強調された。選挙に関し、別添のステートメントが発出された。
(2)農業分野における援助協調
アフガニスタンの中長期的な経済的自立達成には農業分野での支援強化が極めて重要との認識で一致し、同分野における各国の支援をアフガニスタン農業省とUNAMAを中心に調整し、効率的な支援を実現すべきとの認識で合意した。
(3)和解・再統合プロセス
アフガニスタンの問題は軍事的手段のみでは解決できないとの認識の下、同国における国民和解・再統合の重要性及び緊急性が強調された。
パキスタン政府が国境地帯で行っているテロ掃討作戦に対する評価があった一方で、軍事行動の結果急増した国内避難民への支援が喫緊の課題であり、パキスタン政府を支えていくためにも更なる支援が必要であるとの認識で一致した。また、4月に東京で開催されたパキスタン支援国会合でのプレッジを着実かつ早期に実施することが重要であるとの点で一致した。この関連で、9月1日にイスタンブールで開催される「パキスタン・フレンズ会合」がパキスタンとの政策討議の適切な場であるとの認識で一致した。
アフガニスタン大統領選挙終了後の適切な時期に次回会合を開催することで合意した。