(1)日米両政府は、本年10月19日~30日、外務省において、国連平和維持活動の幹部要員候補となり得るアジア太平洋地域諸国の軍人、警察官、文民を対象として、国連平和維持活動(PKO)幹部要員訓練コース(U.S.-Japan Global Peace Operations Initiative Senior Mission Leaders Course (GPOI SML))を実施した。
(2)日米双方の実施主体は、各々外務省及び米太平洋軍(PACOM)であり、米側は、2004年のG8シーアイランド・サミットで採択された「G8行動計画 世界的な平和支援活動能力の拡大」に基づき平和支援活動に従事する各国要員の訓練等を行うことを目的として立ち上げたGlobal Peace Operations Initiative の一環として、当該コースを我が国と共催した。
(3)本コースは、多機能型のPKOミッションが増加し、文民、軍、警察の間の統合的アプローチの重要性が高まっていることを踏まえ、戦略レベルの訓練として、事務総長特別代表、副特別代表、官房長、軍司令官、警察長官等の幹部ポストに就く可能性のある者を対象にミッションの計画、準備、運用、指揮に係る訓練を行うこと目的に実施された。
(1)本訓練コースは、国連が作成し実施してきたカリキュラムに基づき、国連の訓練指針に則って実施された。なお、本コースは、国連PKOの幹部要員レベルを対象とする訓練コース(senior mission leaders course)を国連加盟国が実施した初めての例である。
(2)同コースの講師陣は、国連PKOミッションにおいて幹部ポストに就いた経験を有する4名のメンターをはじめ、平和維持活動における経験が豊富な国際的な講師によって構成された。
(3)2週間にわたるこのコースでは、平和支援活動に係る統合計画、紛争仲介、対外広報、武装解除・動員解除・社会復帰、平和構築、法の支配、安全対策、人道問題、人権等についての講義と討論、国連PKOミッションの統合的な企画・立案に関する演習が行われた。
(1)参加者は、将来PKOミッションの幹部候補となり得るアジア太平洋地域諸国の軍人、警察官、文民25名(軍人であれば准将、警察官であれば警察副本部長、文民であればD1レベルに相当する者)。
参加国:日本、オーストラリア、バングラデシュ、カンボジア、インドネシア、韓国、マレーシア、モンゴル、ネパール、ニュージーランド、パキスタン、フィリピン、タイ(全13か国)
(2)我が国からは7名(自衛隊、内閣府、外務省、国際機関)が参加した。
集合写真
講義
演習