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シリアから流出した難民に対する緊急無償資金協力について

平成24年8月24日

  1.  本24日(金曜日),我が国政府は,17か月以上にわたり弾圧と暴力の連鎖が継続するシリアの深刻な状況を踏まえ,同国から近隣諸国への流出が激増しているシリア難民への支援のため,500万ドルの緊急無償資金協力を追加的に行うことを決定しました。
  2. 我が国は,国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)及び国連世界食糧計画(WFP)と協力しながら,トルコ,ヨルダン及びレバノンのシリア難民に対して,食料・医療・衛生等の分野において早急に支援を実施する予定です。
  3. 今回の決定により,我が国のシリアに対する人道支援は,これまでの緊急無償資金協力と合わせ,合計1,300万ドルとなります。

(参考)シリアの情勢
(1) シリアにおいては,2011年3月以降,反政府デモと治安当局との衝突により,国連によるとこれまでに約1万8千人が死亡。また,UNHCRによると,人道状況などの悪化により,トルコ,レバノン,ヨルダン,イラクなどの近隣国においてシリア難民約17万人が発生している。

(2) 我が国を含む欧米諸国はこれまで,シリア政府に対し,暴力の即時停止を要求するとともに,経済制裁措置等を実施。また,アナン国連・アラブ連盟共同特使(当時)が仲介努力を行い,停戦や政治プロセス開始などの提案を示した。国連安保理においてもこれを支持し,国連シリア監視団(UNSMIS)の展開が進められたが,その後情勢悪化のため任務終了を余儀なくされており,事態改善の見通しは立っていない。

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