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タイにおける洪水に対する緊急無償資金協力について

平成23年11月1日

  1. 本1日(火曜日),我が国政府は,タイにおける洪水被害の復旧・被災者支援のため,10億円を上限として,大型排水用ポンプ,船外機付きボート,浄水器や仮設トイレ等の購入に必要な協力を行うことを決定しました。
  2. タイでは7月下旬からの豪雨により,北部,中部地方を中心として各地で洪水が発生し,甚大な被害が生じています。現在,河川からの大量の水が首都バンコクにまで及び,市内でも冠水の被害がみられます。
  3. 我が国としては,タイとの友好関係にかんがみ,また,タイにおける洪水被害を救済するために,今回の緊急無償資金協力を行うこととしたものです。我が国政府は引き続きタイ側のニーズに応じ,タイに対する支援について積極的に検討していく予定です。

(参考)

  1. タイの洪水被害の現状
    (1)経緯
    7月下旬に,熱帯性低気圧及びモンスーンの影響で,大雨が降り始め,タイの中部地方を中心に洪水,土砂崩れ等が広い範囲で発生している。降雨による被害は,タイ北部から,バンコクに向けた河川における水量の増加を伴いながら,徐々に南下している。アユタヤ県を中心としたバンコク郊外の工業団地は,冠水し,日本企業の工場が大きな影響を受けている。また,バンコク市内の一部で冠水・浸水が発生している。

    (2)被害の状況(10月28日現在)
    • 死亡者数377名 行方不明2名
    • 被災者数約215万人
  2. タイの洪水被害に際する我が国のこれまでの支援
    (1)10月10日,国際協力機構(JICA)を通じ,3,000万円相当の緊急援助物資(テント,浄水器等)の供与を決定し,同14日,引渡式を実施。

    (2)10月14日,スリンASEAN事務総長からインドネシア出張中の玄葉外務大臣への要請を受け,タイ及びカンボジアの洪水被害に際し,ASEANが派遣するアセスメントチームに,我が国からJICAの専門家1名を派遣することを決定(同月19日派遣)。

    (3)10月18日,JICAを通じ,2,500万円相当の緊急援助物資(ボート用の船外機,仮設トイレ,ライフジャケット)の供与を決定。

    (4)10月19日,洪水被害状況の調査のためJICA調査団(JICA,国交省専門家各1名)をタイへ派遣。

    (5)10月26日,国際緊急援助隊専門家チーム(地下鉄施設対応チーム2名,上水道施設対応チーム2名)が,同27日,同空港施設対応チーム(2名)がバンコク到着。

    (6)10月29日,氾濫水の有効な排水支援の検討を行うためのJICA調査チームを派遣。
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