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ツバル国における水不足被害に対する緊急援助について

平成23年10月13日

  1. 本13日(木曜日),我が国政府は,ツバル国における記録的な干ばつによる水不足被害に関し,ツバル国政府からの要請を受け,国際協力機構(JICA)を通じ,被災者に対する人道的支援として800万円相当の緊急援助物資(日本製の海水淡水化装置の補修用部品)の供与を実施することを決定しました。
  2. ツバル国は,飲料水のほとんどを雨水に頼っているにもかかわらず,この数ヶ月間雨がほとんど降っていないため,9月28日に14日間の非常事態宣言を発出し,国内の水の使用を制限するとともに,多くの地域で水の配給を行っています。また,ツバル国政府は,同国の人口約半数が居住する首都フナフチでは,数週間後にも政府が管理する貯水が枯渇する見込みであることを発表しました。ツバルでは,飲料水の確保に海水淡水化装置が重要な役割を果たしていますが,現在この装置の部品が老朽化し,本来供給可能な水量を供給できなくなっていることから,今回我が国に対し緊急援助の要請があったものです。
  3. 今回の緊急援助とあわせ,2009年の第5回太平洋・島サミットにおいて我が国が発表した支援策の1つとして設立された太平洋環境共同体(PEC)基金を活用し,今般,ツバルにおいて太陽光発電による海水淡水化プロジェクトを実施することが決定されました。このプロジェクトの完成が同国の中長期的な水不足の解消につながることが期待されます。
(参考)
  1. ツバルの人口は約1万2千人,面積は25.9平方キロメートル。
  2. PEC基金は,2009年5月の第5回太平洋・島サミット(開催地:北海道占冠村トマム)において,日本の優れた環境技術により,太平洋島嶼国が抱える諸問題に広域的に対処するため,日本政府が太平洋諸島フォーラム(PIF)に68億円規模の資金を拠出し設立したもの。
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