
リビアにおける武力衝突により発生した負傷者支援のための緊急無償資金協力について
平成23年9月13日
- 本13日(火曜日),我が国政府は,リビア国民暫定評議会(NTC)の要請及び赤十字国際委員会(ICRC)が発表した支援要請を踏まえて,リビアにおけるカダフィ派と反体制派の武力衝突により発生した負傷者への医療支援のため,200万ドルの緊急無償資金協力を行うことを決定しました。
- これを受け,我が国は,ICRCと協力しながら,早急に支援を実施する予定です。
- 今回の緊急無償資金協力により,リビアに対して,既に実施した500万ドルの緊急無償資金協力等と併せ,総額約820万ドルの支援を実施することとなります。
(参考)
(1) 今次支援内容
- 供与先:赤十字国際委員会(ICRC)
- 供与額:200万ドル
- 実施期間:2011年9月~12月
- 概要:リビアにおけるカダフィ派と反体制派の武力衝突による負傷者に対し,医薬品・医療用資機材の提供,医師・看護師の派遣等の緊急の医療支援を実施するとともに,身体に障害を負った負傷者に対し,義肢の提供及びリハビリ等の理学療法を実施するもの。
(2)経緯等
- 2011年2月中旬,リビアではベンガジで発生した反政府デモを契機として,カダフィ派と反体制派の戦闘が勃発。反体制派(リビア国民暫定評議会(NTC))は国連安保理決議による多国籍軍側の支援を受けつつ,カダフィ派と攻防を継続していたが,8月21日,首都トリポリ中心部にNTCが到達し,カダフィ政権は事実上崩壊した。
- 長期間にわたる激しい戦闘により,国連人道問題調整部(OCHA)発表(7月)によれば,約94万人(非リビア人含む)の難民,24万3千人の国内避難民の他,2万人以上の死者及び7万人以上の負傷者が発生している。今般,NTCより我が国に対し,医療分野の支援(義手・義足支援を含む)について要請があった。
- 我が国は,今年3月,避難民に対する緊急無償資金協力(500万ドル)を実施。また,国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)拠出金のうち,約123万ドルをリビアにイヤーマーク。