平成19年12月14日

1. 12月14日（金曜日）、我が国は、パレスチナ人の医療状況等を改善するための支援として、国連開発計画（UNDP）を通じ、総額約1000万ドルの緊急無償資金協力を行うこととした。
2. 現在、中東和平プロセスは和平実現に向けて歴史的な機会を迎えており、イスラエル、パレスチナ自治政府及び国際社会は一致して和平実現に取り組んでいる。しかしながら、パレスチナ自治政府は財政危機にあり、特に2008年以降、深刻な事態に陥ることが懸念されている。我が国としては、和平プロセス進展に努力するパレスチナ自治政府を支援し、パレスチナ人の医療状況等の改善を図るべく、今回の緊急支援を決定したものである。
3. 支援の具体的内容は以下のとおり。

   （1）カルキリヤ病院をはじめとする西岸地区の医療機関に対する医療機材の供与及び消防局に対する救急車の供与

   （2）ジェニン病院及びトルカレム病院に対する病棟や手術室などの医療設備の増築と病床の供与

4. 我が国としては、イスラエルと共存共栄するパレスチナ国家の樹立が中東和平実現の唯一の方策との認識の下、引き続き積極的に和平当事者の努力を支援していく考えである。