平成19年11月4日
- 我が国政府は、イラク人難民、イラク国内避難民に対する人道支援として約518万ドル(約6億円)の緊急無償資金協力を行うこととし、11月3日(土曜日)、小野寺外務副大臣が「第2回イラク安定化に関する周辺国拡大外相会合」におけるスピーチで発表した。支援の内訳は、赤十字国際委員会(ICRC)を通じて、イラク国内避難民に118万ドル、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通じ、シリア及びヨルダンにおけるイラク人難民に対し、約400万ドルの支援を行うものである。
- イラクにおいては、厳しい治安状況を受け、現在までに、約220万人の国内避難民が発生しているとされる。これらの国内避難民の多くは、基本的な医療サービスへのアクセスが困難な状況におかれている。
- シリア、ヨルダンにおいては、それぞれ約150万人及び約75万人のイラク人難民が発生しているとされる。これらの難民の多くは、食糧・衣服の確保が困難なほか、住環境も整っておらず衛生状態の劣悪な状況下での生活を余儀なくされている。
- 今回、我が国は、こうした深刻な状況にあるイラク人国内避難民及び難民の生活支援のため、緊急の人道的支援を行うものである。
(参考)本件イラク人難民、イラク国内避難民に対する緊急支援案件一覧(供与対象機関、支援対象国、供与額及び内容)
(1) ICRC(赤十字国際委員会)
対象国:イラク
供与額:118万ドル
内容:緊急医療に使用する医療器具及び医薬品等の供与
(2) UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)
対象国:シリア及びヨルダン
供与額:約400万ドル(シリア:約240万ドル、ヨルダン:約160万ドル)
内容:医療器材、医薬品、点滴、食糧、衣服等の供与等