国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

フィリピンのルソン島南部における台風による泥流及び洪水災害に対する緊急無償資金協力について

平成18年12月26日

  1. 12月26日、我が国は、フィリピンのルソン島南部において11月30日から12月1日にかけて大型台風による大規模な泥流及び洪水災害が発生したことを受け、フィリピン政府が実施予定の被災者支援プログラム(「Food-for-Work」)に対し100万米ドル(1億1,100万円)の食糧援助を実施することを決定した。これは、12月8日の日フィリピン外相会談で麻生外務大臣よりロムロ外務長官に対し、また翌9日の日フィリピン首脳会談で安倍総理大臣よりアロヨ大統領に対し、それぞれ表明した100万米ドルを上限とする緊急支援を具体化したものである。
  2. 今般の泥流等の災害により、多くの被災者が職も家屋も失い、今後の生活見通しが立たないまま不自由な避難生活を強いられている。このような状況を踏まえ、我が国は、フィリピン政府の要請に基づき、復興作業に関わる被災者に対し、その労働対価として食糧を支給する「Food-for Work」プログラムに対する食糧支援を実施することとしたものである。
  3. 我が国としては、今般の災害による被災者に対する支援の必要性および我が国とフィリピンとの友好関係の観点から、今般、同国に対する緊急無償資金協力を行うこととしたものであり、上記プログラムへの食糧支援は、被災者の生活状況の改善及び復興意欲の向上を通じ、被災地の早期の復興・再建に資するものである。
(参考)
  1. フィリピンでは、11月30日から12月1日未明にかけて、大型台風(Reming)による大雨により、アルバイ州レガスピ市周辺等で大規模な泥流災害が発生。この災害により、死者734名、負傷者2,360名、行方不明者762名、避難住民約9万6千名の被害(12月16日時点)がもたらされた。
  2. 我が国は、災害発生直後に約2千万円相当の緊急援助物資(テント、プラスチックシート、スリーピングマット等)を供与。また、12月9日(土曜日)にマニラで行われた日フィリピン首脳会談において、安倍総理より、我が国は100万ドルを上限とする追加的な緊急無償支援を行うこととしたい旨伝達した。
  3. Food-for-Work」は、社会福祉開発省が実施を予定している被災者支援プログラムで、被災者に復興作業に関わる仕事を与え、その労働対価として食糧を支給するもの。1日8時間の労働に対し、1世帯あたり約200ペソ相当の食糧パッケージを支給することが想定されている。今般の台風により最も深刻な被害を受けた被災地域の約23万人の被災者を対象としている。