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ミャンマーに対するWFP
(国連世界食糧計画)を通じた緊急食糧支援について

平成16年4月27日


  1. わが国は、4月28日(水)、WFP(国連世界食糧計画)の実施するミャンマー・シャン州北部における元ケシ栽培農民に対する緊急食糧支援活動に対し、30万ドルを拠出することを決定した。

  2. ミャンマーのシャン州北部では、かつて大規模なケシ栽培が行われていたが、現在では、ケシ栽培が中止されたことにより、農民の現金収入が激減し、同地域の食糧危機は深刻になっている。また、食糧不足を原因とした感染症罹患患者が増加する等、同地域の生活環境は劣悪になっている。
     このような状況の下、3月29日(月)、WFPはドナー各国に対し、同地域において食糧援助活動を行うための資金要請を行った。

  3. 今回のわが国拠出はこのWFPの要請に応えるものであり、「Food-for-Work」(「労働の対価としての食糧配給」)等を通じて、約4万人に食糧配給が行われることとなる。なお、本件支援は、全額WFPに対し直接拠出される。

  4. わが国は、以前より一貫してミャンマーの民主化に向けた動きを後押しするべく同国政府に働きかけを行うという姿勢で取り組んてきており、今回の拠出を通じても、麻薬撲滅という地球規模問題の解決に向けたミャンマー政府の努力を支援することにより、政治情勢の更なる改善を後押しするものである。

(参考)
  1. 「Food-for-Work」(「労働の対価としての食糧配給」)は、農民に地域の共有財産となる灌漑設備作業等に従事してもらい、その対価として食糧配給を実施する案件。

  2. ミャンマーでは、昨年5月30日にスー・チー女史が政府当局によって拘束され、現在も自宅からの自由な外出が事実上認められていない。しかし、ミャンマー政府は、本年3月30日に、民主化に向けたロードマップの重要な第一段階と位置づけている国民会議の再開時期を発表し、その後も国民民主連盟(NLD)幹部に対する自宅軟禁措置解除や党本部の再開等の前向きな動きが見られる。
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