
アフガニスタンの
カンダハル・ヘラート間幹線道路地雷除去支援計画
に対する緊急無償資金協力について
平成16年2月24日
- わが国政府は、2月24日(火)、アフガニスタンのカンダハル・ヘラート間の幹線道路における地雷除去支援計画を実施するため、国連開発計画(UNDP)に対し、約514万ドル(約5億4,500万円)の緊急無償資金協力を行うことを決定した。
- アフガニスタンにおいて、幹線道路整備は、カルザイ大統領が政治公約としている分野であり、わが国はこれまでカブール・カンダハル間幹線道路工事を米国と共同で行い昨年末には開通式を行うなど、カルザイ政権の取り組みを後押ししてきている。わが国は、アフガニスタンからの強い要請を受け、カンダハル・ヘラート間幹線道路工事も米国と共同して行うことを予定しており、その実施に先だって、邦人援助関係者を含む道路工事関係者の安全を確保するために、緊急かつ不可欠な措置であるわが方のカンダハル・ヘラート間の道路工事区間における地雷除去を行うこととしたものである。
- アフガニスタンは、世界でも有数の地雷被害国であり、800平方キロメートルを超える地雷埋設地域に1,0 00万発以上の地雷が埋まっていると推定され、1ヵ月に300人以上の地雷による被害者が発生している。このため、地雷除去活動は、人道的観点に加え、アフガニスタン復興の大前提としても必須のものであり、わが国としては、アフガニスタンにおける人間の安全保障の確立と平和の定着に資する地雷対策を当初からアフガニスタン復興支援の重点分野として、これまでにも積極的に支援を実施してきている。
- また、アフガニスタンでは、昨年12月から本年1月にかけて、政治的に重要な憲法制定ロヤ・ジェルガが成功裡に終了し、新憲法が採択された。現在、ボンプロセスと呼ばれる政治プロセスが本年6月に予定されている正式政権発足に向けた努力として進められており、このプロセスを着実なものとするため、これからも国際社会が一致して、アフガニスタン国民の生活に目に見える形で復興の成果をもたらすプロジェクトを実施する必要がある。