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ルーマニア・ブラショフ市産婦人科病院に対する医療機材の供与

1.評価対象プロジェクト:ブラショフ市産婦人科病院に対する医療機材の供与

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2.国名:ルーマニア
  実施機関名:ブラショフ市産婦人科病院
3.援助形態: 草の根無償資金協力
 実施年度:1999年度/協力金額:57,422ドル
4.評価実施機関名: 在ルーマニア日本国大使館
5.現地調査実施期間:2001年2月7日
6.プロジェクトの分野:医療
7.政策目的又は政策の方向性:医療サービスの質の向上
8.プロジェクトの目的 :
 トランシルバニア地方最大規模の産婦人科病院への医療機材供与により、同地方の医療サービスを向上させること。
9.評価結果:
 ブラショフ市産婦人科病院は年間述べ約2万人の患者数を持つ、トランシルバニア地方最大級の病院であるが、30年前から利用している手術用麻酔機材は効率が悪く、正常な医療サービス機能を阻害していた。このプロジェクトによって導入された麻酔機材2台により、日に10-12回施術される麻酔手術がスムーズに行われるようになり、患者のみならず麻酔に携わる医師・看護婦の時間、労力、ストレス等の負担が軽減されることにより同病院の医療サービスが格段に向上し、また同病院医師・看護婦の志気向上にも役立っている。又、同病院には本年2月に日本のNGO「プロジェクトHOPEジャパン」により大型洗濯機及び乾燥機の寄贈がなされており、本プロジェクトとの相乗効果は非常に高い。以上のように本件は、当該地域の医療の向上、妊産婦、新生児の手術時の負担の軽減等において広く地域住民に寄与している。又、NGOとの連携が図られたプロジェクトであり、ブラショフでの日本の貢献を印象付けるものとなった。
10.提言(今後のフォロー・アップ、改善すべき点、政策的な観点からの提言):
 案件実施後も、この病院やブラショフ市と日本との交流は、草の根・市民レベルで継続している。今後ともこの協力関係を更に発展させるべく、ブラショフ市周辺地域における各種支援を検討していきたい。
11.外務省(本省)からの一言:
 本計画は、日本のNGOの活動との連携により、「顔が見える援助」としての効果が非常に高く、今後の援助のモデルケースとして参考になると考えています。また、市場経済移行期の激しい経済状況にあるルーマニアにおいて、緊急かつ必要な医療分野の本件支援に対してはルーマニア側から高い評価を得ています。医療分野における地方自治体との連携は珍しいのですが、ブラショフ市は東京・武蔵野市と友好都市関係にもあり、日本の貢献を印象付ける案件となっています。


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