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パプアニューギニア・新ラバウル(トクア)空港緊急整備計画

1.評価対象プロジェクト・プログラム名:
 新ラバウル(トクア)空港緊急整備計画
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2. 国   名: パプアニューギニア
実施機関名: 運輸省航空局
3.援助形態: 一般プロジェクト無償
95・96・97年度、25.97億円
4.評価実施機関名:在パプア・ニューギニア大使館
5.現地調査実施期間:2001年2月5~7日
6.プロジェクト・プログラムの分野:運輸・交通
7.政策目的又は政策の方向性:航空交通網の整備
8.当該プロジェクト・プログラムの目的:
 1994年9月に発生した火山災害により、当国の主要空港の一つであったラバウル空港は、その機能を完全に失い閉鎖された。本プロジェクトの目的は、ラバウル空港の代替空港としてその南西約45kmに位置するトクア空港を緊急整備し、主要空港としての機能を回復すること。
9.評価結果:
 本プロジェクトにより、旅客ターミナル、管制塔、滑走路、エプロン、誘導路、通信機器等が整備され、最新かつ高性能な空港に生まれ変わった。トクア空港では、当国のフラッグ・キャリアであるエアー・ニューギニをはじめ3社が定期便(週118便)を運航しており、発着便数を見ても旧ラバウル空港以上の利用状況となっている。
 また、新空港は、利用者の間でも非常に評判が良い。空港の利用客にインタビューを行なったところ、次のような回答が得られた。旧ラバウルの旅客ターミナルは、1960年頃建設された老朽化の進んだ小さな木造の建物で、エアー・ニューギニアのジェット旅客機便が離発着する際には、乗降客と送迎客で混雑が激しく、身動きもできないくらいであった。日本の援助により整備された新空港のターミナル施設は、利用客の利便性、快適性に十分配慮された形となっている。さらに、航空保安灯火施設の設置によって悪天候下や夜間でも暗然な離発着が可能となり、とても安心である。
10.提言(今後のフォローアップ、改善すべき点、政策的な観点からの提言):
 2000年11月にラバウル近くを震源とするマグニチュード7.2の大きな地震が発生した。大部分の施設に被害はなかったものの、管制塔の一部にヘアー・クラックが生じ、現在管制塔のみその使用を見合わせている。同空港の航空管制は近隣空港により行われ運航上支障はないものの、早急に調査等を行い管制機能を回復する必要がある。
11.外務省からの一言:
 2001年8月、地震被害等の調査を行なうため、JICAによるフォローアップ調査が実施され、現在、その調査結果が取り纏められているところである。


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