(2000年3月、在イスラエル大使館)
<プロジェクト概要>
援助形態 |
無償資金協力 |
協力年度 |
1996年度 |
協力金額 |
4億円 |
相手国実施機関 |
農業庁 |
協力の内容 |
パレスチナ農業政策の最重点課題である食糧自給率の向上に資する肥料、農機、車輌及び建機の供与を実施。 |
<評価結果>
1. 効率性
主な肥料については、農作物作付け前(雨期の前の)12月及び1月に調達され適正に使用されたが、一部の肥料(尿素)及び農機についてはイスラエルの通関に時間を要し、当初予定の利用時期に間に合わず、次期の利用時に使用された。
2. 目標達成度
食糧増産援助の供与計画に伴い、農業庁より農家に対し、適切な肥料使用指導が行われた結果、効率的な農業生産が行われ、当該農産物の生産高が約20~25%増加した。また、建機利用による農道建設も実施しており、農地拡大に貢献した。
3. インパクト
パレスチナのイスラエルに対する88年よりの抵抗運動インティファーダ(民衆蜂起)後、農民が農業を本格的に再開して初めての外国からの農業分野への援助であり、また、安価な肥料が各農家に提供され、直接裨益することからそのインパクトは大きかった。
4. 妥当性
農業庁作成の農業開発計画に5つのコンポーネント別に43のプロジェクトが立案されているが、2KRは「食糧生産の強化」を目指した10のプロジェクトの一つとして位置づけられており、当該計画の趣旨にかなうものであった。
5. 自立発展性
供与した肥料は全て農民に配布され、農機及び建設機材は農業庁の農業試験所、地域事務所で適切に運営・管理されていた。
6. 環境及びジェンダーへの配慮・影響
特になし。
7. 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
イスラエルの通関に際し、イスラエルの規制等を十分に確認の上、手続きを進める必要がある。