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ニカラグア共和国・医療機材整備計画

1.評価対象プロジェクト名:医療機材整備計画
2.国名:ニカラグア共和国
  実施機関名:保健省
3.援助形態:無償資金協力(一般プロジェクト無償)
91・92年度、9.93億円
4.評価実施機関名: 在ニカラグア日本国大使館
5.現地調査実施期間:2001年3月6日ー2001年3月23日
6.プロジェクトの分野:保健・医療
7.政策目的又は政策の方向性:医療機器等の改善を通じた医療機能の向上
8.当該プロジェクトの目的
 1990年2月にチャモロ政権へ民政移管されるまでの8年間、サンディニスタ政権とコントラの間で内戦が繰り広げられ、国家予算の4割を軍事費に充てる状態であったため、病院設備や医療機器は更新されず、老朽化の一途を辿っていた。当プロジェクトでは全国34病院のうち、最も医療機材の整備状況が劣る17病院に対し医療機材の整備を通して医療機能が向上する事を目的とした。
9.評価結果
 当プロジェクトを通して全国中核病院の医療機材が更新されたことにより医療機能が向上し、当初の目的は達成された。しかし、調査したのがプロジェクトの実施後8年が経過していたことから、供与機材の朽化等により、新たに更新を必要とする機材が増加しつつある。このことから、2000年に行われた当プロジェクトのフォローアップ事業として、交換部品を無償で供与したことは時宜を得たものであったと思料される。
10.提言:
 保健施設への援助は今後ともその必要性が低下することはないと思われる。当国の保健予算は全支出の17%と各省庁間で最も多くの予算が割かれているが、機材の維持には充分な予算配分ができない状態である。そのため、今後同様のプロジェクトを実施する場合、維持管理に多くの支出を必要としない機材、部品の入手が容易な機材、病院機能を維持するための必要最小限の数量等に配慮すべきであると考える。
11.外務省(本省)からの一言:
 ニカラグアは、1990年の内戦終結以降、国内経済の再建に取り組んでいますが、依然ハイチと並ぶ中南米の最貧国であり、保険・医療サービスの改善が大きな課題となっています。この計画は同分野の強化に貢献していますが、今後の維持管理体制の強化がこれらの機材の裨益効果を持続させるために必要であると考えます。


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