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ネパール王国
第二次カトマンズ地区配電網拡充計画

(2000年3月、ナショナル・テクニカル・サービス)

<プロジェクト概要>

援助形態 無償資金協力
協力年度 92~96年度
協力金額 52.24億円
相手国実施機関 水資源省
協力の内容 電力供給不足の状況において、発電された電力を配電するに十分な配電網を整備するため、サブステーション、スウィッチステーション、高電圧及び低電圧配電線、変圧器等を導入するもの。


<評価要旨>

1. 目標達成度

 本計画対象地区は首都カトマンズ市の他、ラリトプール、バクタプール等を含むカトマンズ地区であり、ネパールにおける開発活動の中心であることから、電力消費量も多く全国の約40%に及ぶ需要がある。計画実施後は実施前に見られた電圧降下がなくなり、安定的な電力供給が得られるようになった。

2. インパクト

 本計画により、安定的な電力供給が得られ、配電網の改善によりヒューズ損壊の頻度も劇的に減少した。また、日本人技術者との共同作業を通じ、担当部局職員の技術力の向上が図られるとともに、各地区での事故の減少も見られた。また配電網の改善により、住宅開発、商工業の活発化をもたらすとともに雇用拡大、商工業の成長、一般の市民活動の増加等を通じ生活水準を向上させた。

3. 妥当性

 全国の電力消費量の約40%を占める地域への配電網整備計画であり、受益者の利益にかなった計画であると思料される。

4. 自立発展性

 本プロジェクトにより建設された全施設が大きな支障なく円滑に稼働しており、実施機関には、操作及び維持管理のための技術的、財務的、人的問題はない。

5. 環境への配慮・影響

 歴史的、文化的に重要な地域では、地下ケーブルとするなど、環境保護への配慮がなされている。

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