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エチオピア・アディスアベバ市ゴミ処理機材整備計画

1.評価対象プロジェクト・プログラム名
 アディスアベバ市ゴミ処理機材整備計画
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2. 国   名:エチオピア
実施機関名:アディスアベバ市
3.援助形態: 無償資金協力(一般プロジェクト無償)
95年度 5.17億円
4.評価実施機関名:在エチオピア大使館
5.現地調査実施期間:2001年3月29日
6.プロジェクトの分野:環境
7.政策目標又は政策の方向性:
 ゴミ収集率の向上、収集区域・頻度の拡大、屎尿収集の向上
8. 当該プロジェクトの目的:
 一般ゴミの収集率を70~90%の水準まで段階的に引き上げること、公衆便所の屎尿収集を完全に行い、更には貧困層への無料収集サービスを開始するとのアディスアベバ市の目標に対し、本案件ではゴミ収集70%以上、公衆便所屎尿収集率の完全化を目標とする。
9. 評価結果:
 今回の評価により、約83%と高いゴミ収集率の達成、収集区域・頻度の拡大、及び100%の屎尿収集率が図られたほか、ゴミ収集に関する住民への周知・徹底が図られたことが確認された。
 以上の成果は、本プロジェクトで供与された機材のみによって達成されたものではなく、本件実施後、さらに市当局が押し進めたゴミ収集機材の拡充や住民へのゴミ問題への啓発等の成果も含んでいるが、これらについても本件プロジェクトの波及効果として評価することができる。
 また、日本のODAを現地住民に広く知ってもらうという観点からも、供与したゴミ収集車等が日々住民と接する機会が多く、またゴミ収集車両等が良く目立つことから、広報効果の高い案件である。
10. 提言(今後のフォローアップ、改善すべき点、政策的な観点からの提言):
 廃棄物処理関連のプロジェクトは、環境問題の関係から案件実施には慎重な対応となっているが、当国のゴミ処理はゴミ収集率の向上、住民のゴミ問題への啓発等、一定の成果を挙げた案件と考えられる。
 その一方、市の人口は増加方向にあり、ゴミ処分場の対応が喫緊の課題と考えられることから、環境問題に配慮したゴミ処理場対策を検討するため専門家の派遣が望まれる。
11. 外務省からの一言:
 開発途上国における環境問題に対処する場合には、様々な観点からの取り組みが必要であり、我が国経済協力だけでなく、途上国自身の自助努力が非常に重要である。本計画が、期待通りの成果を挙げている理由としては、我が国の経済協力とエチオピア側の取り組みが良い相乗効果となって発現していることが考えられ、この点についてエチオピア側の努力を高く評価すべきである。
 ただし、前述の通り、ゴミ処理問題の解決には様々な観点からの取り組みが必要であり、専門家の派遣も含め、今後どのような協力が最も有効か考えていきたい。


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