6. 評価結果:
(1)妥当性:
本プロジェクトの実施にあたっては、他の水源がないこと、ナイル川支流に隣接すること、必要性があること、利用可能な土地が存在すること、水源が当該地域に存在すること、浄水場建設に適した環境があることなどを十分に考慮しており、その実施は妥当である。
(2) 効率性および効果:
本プロジェクトでは、計画期間内に水供給施設を整備するという目標を達成しており、また、水の供給およびその水質は施設の整備により著しく改善した。本プロジェクトの実施前は、多くの住民が上水道を使用することができなかった。
(3)インパクトと持続性:
本プロジェクトでは、水の供給に関し直接のインパクトを与えている。新しい水供給システムは、以前のものと比して高い水供給能力のみならず高水質も実現した。ヒヒヤおよびマフディヤ、ザラモーンといった周辺の村では、水使用のピーク時を除けば、ほとんどの住民が水の供給、水質とも満足していた。
一方で、浄水場から遠くはなれたホウド・ネジーハ、カフル・アブー・ハタブやマンシェイエット・ガーリーでは、上下水道公社が配水管を整備しなかったため、低水質に悩んでいる。
持続性の観点からは、施設がきちんと整備された上、完全に自動化されているほか、注意深く編成された組織に熱意を持つ職員が配置されており問題ない。ただし、管理運営にあたる職員の数が不足している。 |