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コスタリカ 中都市上水道整備計画

1. 評価対象プロジェクト名:中都市上水道整備計画
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2. 国名:コスタリカ
 実施機関:上下水道庁AyA
3.援助形態:有償資金協力、92年度、16.56億円
4.評価実施機関名: 在コスタリカ日本国大使館
5.現地調査実施期間:2001年4月16日 ~ 2001年5月11日
6.プロジェクトの分野:環境、都市衛生、社会基盤
7. 政策目的又は政策の方向性: 環境、保健衛生、社会基盤、民政の向上並びに公共機関の機能強化
8.当該プロジェクトの目的:
 当国の人口10万人以下の17中都市において、供給不足に陥っていた上水道の修復・機能改善を行い需要を充足させる。また、実施運営機関である上下水道庁AyAの運営能力の向上を図り、サービス向上を図る。
 なお、本プロジェクトは海外経済協力基金(OECF)(現国際協力銀行(JBIC))と米州開発銀行(IDB)の「小規模協調融資スキーム」にて実施され、対象17都市の内6都市(アラフエラ県アラフエラ市エル・パシート地区、プンタレーナス県エスパルサ市及びプンタレーナス市、グアナカステ県カーニャス市及びリベリア市、リモン県グァピレス・グァシモ市)がOECFの円借款融資対象で、導水管、浄水場、貯水タンク、配水網、事務所建設等を行うものである。また、案件審査はIDBの報告書に従い机上で行われ、事業監理もIDBに委託する形態が取られている。
9.評価結果:
 我が国円借款対象の6都市の内グァピレス・グァシモ市を除く5都市を訪問し、我が国円借款にて整備された施設をすべて訪問した。事業実施の遅れ(99年12月に1年の期限延長実施)はあったものの、施設はすべて完成し適正に使用されていた。
 本件プロジェクト実施により、対象都市において時間給水等不安定な供給状況にあったものが、24時間安定給水がほぼ達成された。AyA事務能力の向上、サービスの向上も達成されている。
10. 提言:
 上水供給が増加すれば必然的に下水量も増大することから、上水道のみでなく下水道整備も同時に行った方がより良い。プンタレーナス市、リベリア市はAyAにより下水処理場整備が行われているが、処理能力は必要量の30%に満たない。
 IDBとの「小規模協調融資スキーム」にて実施されており、事業実施監理上の問題は生じていない一方、協調融資といえ我が国円借款対象が6都市分とはっきりしているにもかかわらず、我が国政府開発援助であるとは何れの施設にも明示されていない。今後、広報面でのフォロー・アップ実施が必要である。


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