1.評価対象プロジェクト名:技術巡回研修計画 |
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国 名: |
ホンジュラス |
実施機関名: |
国際協力アカデミー広島(AICAT) |
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3.援助形態:
草の根無償資金協力 2000年 6,891,360円 |
4.評価実施機関名: 在ホンジュラス日本国大使館 |
5.現地調査実施期間:2002年3月2日 |
6.プロジェクトの分野:その他 |
7.政策目的又は政策の方向性:
わが国が積極的に支援していくことを確認している開発途上国へのIT関連援助をホンジュラスでも実施し、当国の同分野での人的資源開発に貢献する。
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8.プロジェクトの目的:
青少年の情報処理能力向上並びに初等教育におけるIT技術教育の円滑な実施。そのために、当国僻地貧困地域での拠点となるサイトを巡回し教員及び地域リーダーへの研修を実施する。
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9.評価結果:
プロジェクトは、第1段階のパイロット校を選んでの試験的な講習が終わり、第2段階の本講習が始まったばかりであった。第2段階はパソコン初級者を受講対象者としていたため、IT技術講習といっても実際は初心者パソコン教室の域を出ないものであった。しかしながら、パソコンを習う機会やインターネットへのアクセスがほとんど無い当国貧困地域では、本講習が受講生にとって新たな可能性を生み出すことができたと言える。
第1段階の講習は、ワード、エクセル等の講習が1コース32時間と4時間の自習・質問時間で構成されており、それが5か所で実施され、教師や地域のリーダーなど合計107人の参加者が受講した。
第2段階は国内全域の11か所で実施される予定で、調査時点での希望参加者数は300人に上っていた。教師は各自の学校に戻り受講内容を生徒に教えるということで、間接的な受益者はかなりの人数に上ると考えられる。
各受講者は、第1段階は1コースあたり約4ドル、第2段階では同じく15.5ドルを受講費として支払うことになっている。AICATは、その受講費でプロジェクト運営をすべてまかなうとのことであった。
今後もプロジェクトは続く。AICATでは初級クラスを受講した参加者に対する上級者コースも実施する予定を持っている。また、教育省からITインストラクター、車両の提供などの支援を受けており、プロジェクトの維持・管理・運営に関して、調査時点での問題は特に見られなかった。
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10.提言:
受講者へのインタビュー調査では、1コースあたりの受講時間が少なく、初級コース修了だけでは実際に職に就くことは難しいという意見が聞かれた。そのため、今後初級コース受講者に対して上級コースを実施していく必要性が感じられた。そのためにはインストラクターやパソコン台数の増加が必要である。また、教育省には全国の公立学校からコース開催の申請が多く寄せられていることから、引き続き支援が必要であると考えられる。
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