政府開発援助(ODA)は、最近の厳しい財政状況等を背景に一層効率的な実施が求められています。外務省の依頼によりカンボジアに対する我が国の政府開発援助のより効果的・効率的な援助実施体制造りに資するため、同国における援助実施体制等の援助を取り巻く環境全般につき調査・視察し、問題点があれば是正・改善措置の勧告・提言を行うことを目的にカンボジアの援助実施体制評価調査を実施しました。
この調査を行うため本調査団は、現地において平成11年11月29日から12月11日まで調査を実施しました。これらの調査では、在カンボジア日本国大使館、JICA事務所、国際機関、他の援助国大使館等を訪問すると共に、カンボジア政府関係機関と意見交換を行いました。さらに、プノンペン及びその周辺部の主要なプロジェクト・サイトを訪問し、政府開発援助の実施現場で活躍されている専門家、青年海外協力隊員、コンサルタント、NGO等に方々からヒアリングを行い、実情を把握するよう努めました。
本報告書は、その調査結果とそれを踏まえた提言を取りまとめたものです。この報告書の提言を検討して頂き、カンボジアにおけるより効果的・効率的な援助実施体制の構築に役立てて頂くことを切に願います。
最後に、今般の調査にご協力頂いた在カンボジア日本国大使館、JICAをはじめ、国際機関、他の援助国大使館、カンボジア政府関係機関の関係者、専門家、青年海外協力隊員、コンサルタント、NGO関係者の方々に調査団を代表して深く感謝申し上げます。
平成12年3月
対カンボジア援助実施体制調査団団長
中根千枝